アンドリュー・ワイエス(1917-2009)は、アメリカの原風景とそこで暮らす身近な人々を描き続け、心に深く響く作品を残しました。中でも《クリスティーナの世界》は、アメリカ美術を代表する傑作として知られており、モデルとなったクリスティーナと弟のアルヴァロが住むオルソン・ハウスは、ワイエスの最も重要なモティーフのひとつです。今回は、その創作を解き明かす鍵として、重要性が世界的に評価されている丸沼芸術の森所蔵の「オルソン・シリーズ」から水彩と素描の代表作120点を紹介します。 本展覧会は昨年4月からの開催予定でしたが、東日本大震災の発生により中止を余儀なくされました。しかし丸沼芸術の森、株式会社丸沼倉庫より復興支援として多大なご協力を頂き、このたびの開催が実現したものです。