日本人には「苗字(名字)」と「姓」があるという話があります。 そして「姓」には「源平藤橘」(「藤」は「藤原」の略)の4種しか無い、日本人は誰でも「源平藤橘」のどれかに属すると。 前半はともかく、後半はウソですよ。 「源平藤橘」はあくまで「代表的な姓」に過ぎません。 これを書いている私自身「源平藤橘」のどれにも属さない「物部氏」ということになっています。 そのあたりの事情を整理してみました。 律令以前の「姓」 日本史の授業で古代の「氏姓制度」を習ったときに、「今の『姓』という言葉と全然違うんだな」と思った記憶はありませんか? エ、そんな昔に習ったこと、とっくに忘れちゃったって? 現在では「姓」「氏」「苗字(名字)」は、ほぼ同義に理解されていますが、これは律令以前の「氏姓制度」における「氏(し・うじ)」に相当します。 では、「姓(せい・かばね)」というのは何かというと、「氏の格付け」です。 格