GNU宣言 初めてGNU宣言を読んだのは、いつのことだったか。「これはソースコードからビルドする世界の話だ」というのが、当時の感想だった。もちろん人は普通、ソースコードからビルドなどしない。面倒だからだ。とはいえ、そういう世界では筋の通った話だとも思った。 いま、Stallmanの「フリーソフトウェアと自由な社会」を読んでいる。再びGNU宣言を読んでみて、致命的な問題にひとつ気づいた。 プログラムの使用を制限してプログラムのユーザからお金をとることは、その制限のせいで、使用できるプログラムの種類や方法が減ってしまうので、破壊的行為となる。これは、人類がプログラムから得られる富の量を減らしてしまう。故意に制限すると決定したときには、意図的な破壊という有害な結果をもたらすだろう。 この主張は誤っている。プログラムの使用を制限しないことによって、人類がプログラムから得られる富の量を減らしてしまう