長野県伊那市の寒天メーカー、伊那食品工業の塚越寛会長は、48期連続増収増益を達成した実績もある、知る人ぞ知るカリスマ経営者。持論の「年輪経営」は、トヨタ自動車の豊田章男社長も影響を受ける(詳しくはこちらを参照)。同様に塚越会長の経営姿勢に以前から共鳴していたのが、ソフトウエア大手、サイボウズの青野慶久社長だ。今回、伊那食品工業の本社で初の対談が実現した。テーマは「社員を幸せにするいい会社のつくり方」。白熱した議論の模様をシリーズ企画で紹介する。初回は、労働環境の整え方がメーンだ。「カイゼンより快適」――。視察に訪れるトヨタ関係者をハッとさせるこの一言に、青野社長もひざを叩いた。 1997年の創業当初、サイボウズは猛烈な働き方だったそうですね。青野社長自身も、過労で倒れそうになったことがあったとか。それが現在はライフステージの変化に合わせて働き方を調整できる「選択型人事制度」や「在宅勤務制度
![カイゼンより快適で社員を大切にしながら稼ぐ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ce35c40250036b233860084d0c548ef60dcf3872/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkei.com%2Fatcl%2Freport%2F15%2F269655%2F082200032%2Ffb.jpg)