全世界における新型コロナウイルス感染症による死者数はこれまでのところ686万人と記録されている。中国などの国々で死者数が過小報告されていることを考えると、この数字は実際より少ない可能性が高い。さらに重要なことに、超過死亡の算出により、新型コロナのパンデミックが世界の平均寿命に大打撃を与えたことを示す証拠が増えている。1959年に始まった中国での飢饉以来、世界的に平均寿命がこれほど急激に短くなったことはない。 パンデミック中の死者数の増加は世界の平均寿命に大きな影響を与えた。世界の平均寿命が2年連続で縮んだのは1959年以来で、2022年に再び低下すれば現代史において前代未聞の事態となる。 国レベルでみると、多くの国で平均寿命が大幅に縮小した。2019年から2021年にかけて中南米の5カ国、欧州の3カ国の合計8カ国において平均寿命は毎年2歳以上(合わせて4歳)短くなったと推測されている。同期
