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ブックマーク / www.kyoto-u.ac.jp (14)

  • ベニガオザルで「死亡個体との交尾行動」を野生霊長類で初めて記録―霊長類の死生観の解明に迫る極めて貴重な観察事例―

    動物にとって、個体の「死」は避けることができない現象です。動物は、仲間の「死」に直面した時に、どう振る舞い、どのような影響を受け、それとどう向き合うのでしょうか。こうした動物の死生観を明らかにするのが死生学です。 この度、豊田有 野生動物研究センター特任研究員(兼:日学術振興会国際競争力強化研究員)、松田一希 同教授らの研究グループは、野生の霊長類としては初めてとなる死亡個体との交尾行動をタイ王国に生息するベニガオザルで観察しました。ベニガオザルは、名前のとおり赤い顔が特徴的な、体格の大きなオナガザル科マカク属の霊長類で、インド・中国・タイ・ベトナム・マレーシアなど、アジア地域に局所的に生息しています。近年は森林伐採や土地開拓によって数少ない生息域が消滅・分断化され、絶滅の危機に瀕しています。生息域が局所的な上、切り立った崖の多い岩山を好んで生息するために、種の科学的な調査は難しく、こ

    ベニガオザルで「死亡個体との交尾行動」を野生霊長類で初めて記録―霊長類の死生観の解明に迫る極めて貴重な観察事例―
  • 大地震発生直前に観察される電離層異常発生の物理メカニズムを発見―地殻破壊時に粘土質内の水が超臨界状態となることが鍵―

    梅野健 情報学研究科教授、水野彰 同研究員、高明慧 同専門業務職員(研究当時)らの研究グループは、大地震発生直前に観察される電磁気学的異常を地殻破壊時の粘土質内の水が超臨界状態であることにより説明する物理メカニズムを発見しました。今まで、2011年東北沖地震、2016年熊地震などの大地震発生直前に震源付近の電離層上空に異常が観測されたことが報告されていましたが、なぜ大地震発生直前の電離層に異常が生じるかを明確に説明する物理モデルの報告はなく、幾つかの仮説が提唱されているのみでした。 研究グループは、プレート境界面には、すべりやすいスメクタイトなどの粘土質が存在し、その粘土質の中にある水が地震発生前の高温高圧下で超臨界状態となり、電気的な性質が通常の水と異なり絶縁性となり、電気的特性が急に変化することで電磁気学的異常が生成することを初めて提案し、電離層への影響を大気の静電容量によりモデル

    大地震発生直前に観察される電離層異常発生の物理メカニズムを発見―地殻破壊時に粘土質内の水が超臨界状態となることが鍵―
  • 今後の京都大学オープンコースウェアについて

    京都大学オープンコースウェア(OCW)では、学で行っている授業や公開講座、国際シンポジウムなどの動画等を広く公開し、6,000件を超えるコンテンツを学内外の多くの方々にご利用いただいています。このOCWは、全学的な事業として、これまで高等教育研究開発推進センターにおいて運用してきましたが、同センター廃止後の年10月以降も、公開されてきたコンテンツは維持することとしています。 そしてこのたび、OCWをより質の高いものとして系統的かつ積極的に発信していくため、「今後の京都大学オープンコースウェアに関するタスクフォース」を設置し、年内に結論を出すことを目指して全学的検討を始めたところです。 学としては、より多くの方々が大学の知的資産を利用しやすくなるような環境を再構築していきますので、引き続きご支援のほどよろしくお願いします。 令和4年9月16日 京都大学

    今後の京都大学オープンコースウェアについて
  • ブッダで悩みを解決、仏教対話AI「ブッダボット」の開発 -伝統知と人工知能の融合-

    熊谷誠慈 こころの未来研究センター准教授、古屋俊和 Quantum Analytics Inc. CEOらの研究グループは、現代人の悩みや社会課題に対して仏教的観点から回答する仏教対話AI「ブッダボット」を開発しました。 Googleの提供する「BERT」というアルゴリズムを応用し、最古の仏教経典『スッタニパータ』から抽出したQ&Aリストを機械学習させた結果、精度には課題があるものの、ユーザーからの質問に対して文章の形で回答できる状態になりました。 日における仏教離れの原因は、しばしば葬式仏教などと揶揄されるように、仏教が形骸化してしまったためだと考えられます。仏教が復興するためには「幸せになるための教え」という仏教来の役割を取り戻す必要があるでしょう。 技術は、学術研究や仏教界のみならず、メンタルヘルスやコンサルティング、教育産業などの分野への応用も期待されます。また、JST(科学

    ブッダで悩みを解決、仏教対話AI「ブッダボット」の開発 -伝統知と人工知能の融合-
  • 本学における新型コロナウイルス感染症罹患者の発生について(第4報)(2020年7月24日)

    2020年7月21日にお知らせしました学学生の新型コロナウイルス感染に関連し、接触が疑われる者54名に対してPCR検査を実施したところ、7月23日に4名の学生が新型コロナウイルス感染症に罹患していることが判明しました。(1名については、PCR検査の実施について所轄保健所と調整中) あわせて5名の感染者となりました。 感染した学生については、保健所からの指示により入院または自宅にて療養を行っております。 学においては、改めて、全ての課外活動を自粛するとともに、全ての学生に対して注意喚起のため、日以下のとおり要請いたしました。 今後、京都府や京都市と連携し、これ以上の感染拡大の防止と、再発の防止に全力を尽くしてまいります。 今回このような集団感染(クラスター)が発生し、関係者の皆様方には大変ご心配とご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。 感染症法の趣旨を踏まえ、感染者や

    本学における新型コロナウイルス感染症罹患者の発生について(第4報)(2020年7月24日)
    yukatti
    yukatti 2020/07/24
  • 新型コロナウイルス感染症に関する本庶佑 高等研究院副院長・特別教授の声明文

    庶佑 高等研究院副院長・特別教授の見解と称する最近の一部の海外報道が誤解を招くため、学は庶 副院長・特別教授 による声明文を下記のとおり掲載します。 _____ 新型コロナウイルス感染症の世界的流行によって、苦痛と経済的損失を受け、前例がないほど世界中が苦しんでいるさなかに、私と京都大学の名前が、偽の告発と誤った情報を拡散するために使用されていることに、私は非常に驚いています。 現在は、私たち全員が、とりわけ科学研究の最前線で全力を尽くしている人々が、この共通の敵と戦うために協力すべき時です。私たちは、友愛なる人々の生命を守るために努力し、一瞬たりとも遅れを取ることは許されません。私たちのあらゆる努力を、病気を治療し、悲しみが今以上に広がることを防ぎ、新たなる時代への計画を立案することに傾注しなくてはならないのです。そうした時であるにもかかわらず、このように当該疾患の起源に関して根も

    新型コロナウイルス感染症に関する本庶佑 高等研究院副院長・特別教授の声明文
    yukatti
    yukatti 2020/04/30
  • 日本人の表情がエクマンの理論とは異なることを実証 -世界で初めて日本人の基本6感情の表情を報告-

    佐藤弥 こころの未来研究センター特定准教授らの研究グループは、日人65人を対象として、表情の表出を調べ、日人の表情が心理学研究において著名なエクマン博士の理論とは異なることを実証しました。 表情は感情を表すメディアで、人のコミュニケーションに不可欠です。エクマンは、感情を表す普遍的な表情があるという理論を提案しました。理論は、観察や直感に基づいていましたが、基感情の表情表出を実証的に調べた先行研究は、この理論を部分的にしか支持していませんでした。さらに、そうした研究は今まで、西洋文化圏でしか実施されていませんでした。 研究では、被験者は基6感情(怒り・嫌悪・恐怖・喜び・悲しみ・驚き)のシナリオに基づいて表情を表出しました。その結果、写真条件ではターゲットの感情が明確に表出されましたが、シナリオ条件では幸福と驚きの条件でしかターゲット感情ははっきりと表出されませんでした。さらに、写

    日本人の表情がエクマンの理論とは異なることを実証 -世界で初めて日本人の基本6感情の表情を報告-
  • 京都大学における軍事研究に関する基本方針

    学は、創立以来築いてきた自由の学風を継承し、地球社会の調和ある共存に貢献するため、研究の自由と自主を基礎に高い倫理性を備えた研究活動により、世界に卓越した知の創造を行うことを基理念に掲げています。 学において研究に従事する全ての者は、この基理念のもと、主体的判断により行う研究活動とその成果が将来に亘り地球社会に与え得る影響を自覚しながら、高次の専門的能力と総合的視野をもって社会からの信頼と負託に応えてゆくことが求められます。 このことから、学における研究活動は、社会の安寧と人類の幸福、平和へ貢献することを目的とするものであり、それらを脅かすことに繋がる軍事研究は、これを行わないこととします。 なお、個別の事案について判断が必要な場合は、総長が設置する常置の委員会において審議することとします。 国立大学法人京都大学

    京都大学における軍事研究に関する基本方針
  • 文法を操るシジュウカラは初めて聞いた文章も正しく理解できる

    鈴木俊貴 生態学研究センター研究員らの研究グループは、鳥類のシジュウカラが文法のルールを当てはめることで、初めて聞いた文章(鳴き声の組み合わせ)であっても正しく理解できることを明らかにしました。 研究成果は、2017年7月28日午前1時に米国の学術誌「Current Biology」にオンライン掲載されました。 研究者からのコメント 私たちは、初めて読んだり聞いたりした単語の組み合わせ(文章)であっても、それが文法的に正しいかどうか瞬時に判断し、意味を理解することができます。一方、動物のコミュニケーションは、各種音声に決まった反応を示す単純なものであると考えられてきました。研究では、鳥類の一種・シジュウカラが文法のルールを当てはめることで、初めて聞いた鳴き声の組み合わせも正しく理解できることを明らかにしました。成果は、動物のコミュニケーション能力の柔軟性を明らかにしただけでなく、ヒト

    文法を操るシジュウカラは初めて聞いた文章も正しく理解できる
  • 幸福の神経基盤を解明

    佐藤弥 医学研究科特定准教授らの研究グループは、主観的幸福の神経基盤について、脳の構造を計測する磁気共鳴画像(MRI)と幸福度などを調べる質問紙で調べました。その結果、右半球の楔前部(頭頂葉の内側面にある領域)の灰白質体積と主観的幸福の間に、正の関係があることが示されました。つまり、より強く幸福を感じる人は、この領域が大きいことを意味します。また、同じ右楔前部の領域が、快感情強度・不快感情強度・人生の目的の統合指標と関係することが示されました。つまり、ポジティブな感情を強く感じ、ネガティブな感情を弱く感じ、人生の意味を見出しやすい人は、この領域が大きいことを意味します。こうした結果をまとめると、幸福は、楔前部で感情的・認知的な情報が統合され生み出される主観的経験であることが示唆されます。主観的幸福の構造的神経基盤を、世界で初めて明らかにする知見です。 研究成果は、2015年11月20日に

    幸福の神経基盤を解明
  • どうして正直者と嘘つきがいるのか? -脳活動からその原因を解明-

    阿部修士 こころの未来研究センター特定准教授らの研究グループは、機能的磁気共鳴画像法と呼ばれる脳活動を間接的に測定する方法と、嘘をつく割合を測定する心理学的な課題を使って、正直さ・不正直さの個人差に関係する脳の仕組みについて解明しました。 研究成果は、米国科学雑誌「Journal of Neuroscience」誌の電子版にて公開されることになりました。 人生の中で嘘をついてしまうことは、誰しもが経験することです。 今回の研究では脳の側坐核のはたらきと、正直さの個人差が密接に関連していることが明らかとなりました。 ただし、側坐核の活動が高いからといって、その人は嘘つきである、と判断することはできません。また、今回の研究から、正直さ・不正直さの個人差の原因の全てが解明されたわけではありません。今後の研究を通じて、人間が嘘をつく生物学的なメカニズムをさらに追及していきたいと考えています。 概

    どうして正直者と嘘つきがいるのか? -脳活動からその原因を解明-
  • 理数系科目学習者の昇進・就業形態(正規・非正規)・平均所得に関する調査結果

    西村和雄 経済研究所特任教授らの研究グループは、2011年2月に日の大学卒業者の学習内容と現在の年収について、アンケート調査を行い、1万3059人から回答を得ました。そのうち理系学部出身者は4083人(平均年齢44.4歳)で約3割を占め、文系学部出身者は8976人(平均年齢42.5歳)で約7割でした。 その結果、昇進、正規社員比率、平均年収などは、学習科目・得意科目によって、大きく異なることが分かりました。 調査目的  日の子供の理科離れが拡大している。日の製造業の競争力に与える影響を見るために、理系学部出身者における理科学習の偏りと文系学部出身者における数学学習の偏りによって、学卒直後の就職パフォーマンス(初職の企業規模・就業形態)と現在の就業パフォーマンス(現職の職位・現在の所得)にどのような格差が生じているかについて、学習指導要領改訂の影響も視野に入れながら考察した。 先行研究

    理数系科目学習者の昇進・就業形態(正規・非正規)・平均所得に関する調査結果
    yukatti
    yukatti 2012/04/11
  • トマトから脂肪肝、血中中性脂肪改善に有効な健康成分を発見:効果を肥満マウスで確認

    河田照雄 農学研究科教授(生理化学研究ユニット兼任)、金英一 同研究員らの研究グループは、柴田大輔 財団法人かずさDNA研究所部長(生存圏研究所客員教授)、日デルモンテ株式会社、千葉県農林総合研究センターとの共同研究で、脂肪肝や高中性脂肪血症などの脂質代謝異常の改善に有効な新規成分13-oxo-9,11-octadecadienoic acid (13-oxo-ODA) をトマトから見出し、肥満マウスにおいて顕著な改善効果が得られることを確認しました。研究成果は、米国オンライン科学誌PLoS ONEにて発表されます(日時間2月10日)。 研究のトピックス性 トマトは世界で最も生産されている野菜であり、生だけでなく、ジュースやソースなど幅広く利用・消費されている品素材です。ヨーロッパでは古くから「トマトが赤くなると医者が青くなる」という諺があり、トマトは健康野菜として知られています

    トマトから脂肪肝、血中中性脂肪改善に有効な健康成分を発見:効果を肥満マウスで確認
  • 本学受験生の皆様へ(2011年2月26日)

    学個別学力試験(2月25日(金曜日)~27日(日曜日))のうち、25日に行われた数学及び26日に行われた英語の試験問題と同一内容の文章がネット掲示板に掲載されるという事態が発生しました。 学では、事実関係等の調査を開始したところであり、仮に、不正行為等が発覚した場合には厳正に対処することといたします。 なお、受験生の皆様には混乱することのないよう、お願いいたします。 平成23年2月26日 京都大学理事 淡路 敏之

    本学受験生の皆様へ(2011年2月26日)
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