ここ数年、あちこちで「コラボレーション(コラボ)」という言葉を耳にする。大物ミュージシャン同士のコラボ、有名ブランドとショップのコラボ、アニメやCMなどのコラボ作品。使われるシーンによってさまざまな意味合いを持つ言葉だが、「ビジネスにおける“コラボ”は、何かと耳当たりのいい言葉。乱用されすぎているように思う」と話すのは、IT市場の調査やコンサルティングなどを行うアイ・ティ・アールの内山悟志代表取締役だ。 「コラボレーションというのは単なる共同作業ではなく、いろいろな専門分野を持った人間同士が、個人や単独の組織では得られない新たな付加価値を創出すること。ただの分業はコラボレーションとは呼ばない」(内山氏) 上司と部下という縦の関係、現場での横の関係、社内だけでない社外取引先との関係。「付加価値を創出する」ためのコラボレーションの重要性は年々高まってきているが、実際のビジネスの現場では、どのよ