ゴールとそこへ到達する取り組みが明確になり、経営がプロジェクトを後押しする体制を取れれば、実際の仕組み作りを進められる。ゴールと活動が決まれば、リスクを把握でき、その評価が可能となる。リスクが顕在化した時の深刻度合いに応じて、対処の仕方が決められる。リスク発生の兆候を捉えるためのモニタリングの仕組みも定義できる。 以上の一連の作業を担うプロセスを洗い出して規定し、文書にまとめ、情報収集に必要な情報システムを用意していく。このあたりは、品質や環境などのマネジメントシステム作りと全く同じである。既に品質や環境についてマネジメントシステムを構築し、それをうまく活用できている企業であれば、財務報告について一から別のシステムを作るのではなく、既存のマネジメントシステムを応用することもできる。企業の基本となる「統合マネジメントシステム」を1つ用意し、その上にマネジメント対象に固有の仕組みを付け加えてい