「ベクトル型のスパコンと同じ処理性能をGPUコンピューティングであれば、3.5けたほど安い価格で実現できる」――日本SGIが発表したソリューションがベクトル機の存在価値を大きく変えるかもしれない。 「ベクトル型のスパコンは高い。それはコモディティ化された素子を使っていないため。GPUコンピューティングであれば同じ処理性能で金額は3.5けたほど安くなる」――慶應義塾大学教授で工学博士の中村維男氏はこう話し、GPGPU(General Purpose GPU:GPUをグラフィックス処理以外の汎用目的に活用するもの)を用いたソリューションがやがてはベクトル機の市場を食ってしまう可能性を示唆した。 同氏が熱弁をふるったのは、日本SGIが同日に発表した「Asterism」の新モデルの記者説明会の場。この日日本SGIは、NVIDIAのGPU「G80」をHPCに応用した「NVIDIA Tesla」を、自