「大事なのは、どれだけ考え抜けるかです。考えをはっきりさせようと紙に書く人もいますが、それは必ずしも必要ではありません。とくに、袋小路に入り込んでしまったり、未解決の問題にぶつかったりしたときには、定石になったような考え方は何の役にも立たないのです。新しいアイディアにたどりつくためには、長時間とてつもない集中力で問題に向わなければならない。その問題以外のことを考えてはいけない。ただそれだけを考えるのです。それから集中を解く。すると、ふっとリラックスした瞬間が訪れます。そのとき潜在意識が働いて、新しい洞察が得られるのです」 サイモン・シン 『フェルマーの最終定理』 (新潮社、2000年) フェルマーの最終定理を解いた、アンドリュー・ワイルズの言葉です。 書くことすら必須ではない。ただそれだけを考える。なんというド迫力。何分くらい「それだけを考える」ことができるものかを今度、といわず今日、挑戦