新生児模倣 メルツォフとムーアは、生後間もない新生児において舌出し模倣という模倣行動が行われることを発見している。新生児における模倣行動は他にも口を開ける、口をすぼめるなどが確認されているが、乳児と比べると非常に限定的であり、これらの新生児模倣は生後2ヶ月程度で消失するという結果も報告されている。 新生児模倣にはいくつかの疑問が提示されている。まず、新生児がなぜ顔のパーツの動かし方を知っているのかである。模倣におけるそれまでの考え方は、ピアジェの理論によって示された「経験の蓄積によって模倣を学習する」というものであった。それが鏡を見たわけでもないのに、こうするとここが動くということを新生児は知っているのである。この疑問にはいくつかの仮説が提示されている。 AIM仮説 新生児模倣のシステムとして、視覚などの知覚情報が運動情報とひとつの枠組みで統合されるというアクティブ・インターモダル・マッピ