どの子どもにも「生きていてくれて、ありがとう」と伝えたい。児童養護施設等から巣立つ子どもたちを支える「ゆずりは」高橋亜美さん 生きる上で壁にぶつかったり、仕事でトラブルにあったり、人間関係や恋愛・結婚に深く悩んだり……そういったことは、誰もが一度は経験したことがあるかと思います。大人になって親元を離れ、「自立」への一歩を踏み出したとしても、いざ、という時、相談できる身近な誰かがいてくれてこそ、人は、壁やハードルを乗り越えて、また進んでいけるのかもしれません。 でも、もし誰にも相談することができないとしたら? 病気で倒れた時にさえ、支えとなってくれる家族がいないとしたら? 現在の日本で、親や保護者の元で暮らすことができない子どもたちの数は、約4万6千人という厚生労働省のデータがあります。保護者の死別や不在、親の病気、貧困、虐待など、背景には様々な理由があります。そうした子どもたちは、社会的養