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「ハワイってあまり好きじゃないの」アキヅキさんは僕に真っ白な肩を預けて呟いた。「たまに考えるの。1000年前のハワイに漂着したら、って」プレコロンビアンな悲しき熱帯。「どうだろうね。ディスコもない、バーもない孤島。電気なんてあるわけがないからネオン街もない。」アキヅキさんのきれいな肩がシーツの上で一回転して僕を覗き込んだ。「そんな島にどうして人はロマンスを求めるのかしら」簡単な説明を試みる。「分からないな。でも恐らくキャプテン・クックにはハワイが楽園に見えただろう。歓喜からワイキキの砂にキスをしたかもしれない。その楽園の幻想が何億回と世間で取引されるうちにその幻想はつむじ風の中心のように無価値な塵を積み上げる。カリフォルニアから航送されるワイキキの砂のように」
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