お互いがつくりあげたものを通じて、同時代的に刺激を与えあえるということは、クリエイターにとってこれ以上ない幸福であるはず。ポン・ジュノと濱口竜介というふたりの映画監督の、まるで終わらないような対話は、そのことを実感させてくれます。 全員が失業中、半地下の家に住むキム一家が、長男がIT企業社長一家の豪邸に家庭教師として入り込んだことをきっかけに“寄生”していく——第72回カンヌ国際映画祭でパルムドールを獲得したポン・ジュノ監督の最新作『パラサイト 半地下の家族』の日本全国公開が目前に迫っています。濱口監督はかねてよりポン・ジュノ作品を敬愛し、一方のポン・ジュノ監督は『寝ても覚めても』を絶賛しているという間柄。初対面にして時間いっぱいまで話し込んだふたりの言葉と熱量は、映画のスクリーンを飛び出して、読む者の背中も押してくれることでしょう。
![『パラサイト 半地下の家族』ポン・ジュノと濱口竜介 映画という言語で共鳴する同時代の監督。 | FEATURE | HOUYHNHNM(フイナム)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1d4fdff3764b393bb10f7b452ce8e61cda63816c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.houyhnhnm.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2020%2F01%2Fpanel_palasite_2400_13502.jpg)