日本の芸道の世界における修業段階を表す言葉「守破離」。師から型を学ぶ「守」、他派にも学び心技を磨く「破」、独り立ちして自己流を確立させる「離」――以上のステップを修業者の行動様式と位置付けたものだが、これは現代を生きる我々の仕事にも当てはまるであろう。 新連載「スペシャリストたちの美意識」は、「離」の局面に入り業界や文化を発展させるプロフェッショナルたちの、卓越した仕事ぶりを支える美意識に迫る。 初回に登場するのは辞書編纂(へんさん)者・飯間浩明。日常の中で生まれては消えていく無数の言葉たちをすくい取り、短く表現された語釈(言葉の説明)を添え、片手で持てる辞書の中に収めていく。「時代を映す鏡」ともいえる辞書を編纂する上での、飯間の美意識とは――。(敬称略) <プロフィール> 飯間浩明(いいま・ひろあき) 国語辞典編纂者。 1967年、香川県高松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。同大学院文学
![「誰しも、昨日の言葉で今日は語れない」 “時代の鏡”を磨き続ける辞書編纂者・飯間浩明の美意識 | 朝日新聞デジタルマガジン&[and]](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/46531572e342aebce72718d1c8d1f942dd765c90/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Fand%2FM%2Fwp-content%2Fuploads%2F2020%2F09%2F17interview_fv.jpg)