リコーのGRistというwebのインタビューページに藤原新也さんが出ている。 一部勝手に引用しちゃうけど「(カメラは)格好良くないとダメだね!家の備品であれ、持ち物であれ、時計一つ取ってもダサいものを身につけるの嫌じゃない?ライカのM3とか、M4やM5、どれがカッコいいかって、昔はそういうのがあったと思うんだよね。性能さえ良ければ全てみたいなのはだめだ。」 という意見に激しく共鳴したりしている。そうカメラは基本的にカッコよくなければダメである。だから、超高性能のカメラでも気に食わないとあまり評価したくない(笑)。ことカメラに関しては面食いなんだよね。 もっとも世間一般の価値観からしても、高性能だけど、ブサイクでそれでいて人気もあるカメラって多くはなさそうだ。もっともそのカメラがブサイクなのか美しいのか、というのは個人の好みよって大きく判断は分かれるわけだけど。よくある飲み屋さんでの会話の議
先日、ある写真関係のライターさんと酒席で話をしていて、おきまりの「フィルムは大丈夫なのか」という話題になる。 大丈夫もなにも、ぜんぜん大丈夫じゃないですよ。消費は下げ止まらないし、コダックのフィルム事業もまだ身売り先が決まってないみたいだし。 でも若い写真作家さんなんかはフィルム使う人もまだいるから、少しはいいんじゃないか、みたいな話も出たけど、そんなことで安心なんかできるわけがない。 まず、フィルム製造を続けるにあたり、かなりのコストがかかるようになったこと、これはたいへんである。大量生産大量消費を前提に、富士フイルムの工場など、冗談ではなくて戦艦大和みたいな巨大ラインが構築されているわけだから、少量生産にはまったく適していないわけだ。材料などの供給があったとしても、写真化学に詳しいエンジニアも必要であろう。なぜなら、銀や薬品の管理も重要で、カラーフィルムなども出来上がったものをテストし
アサヒカメラのムックやら、カメラ雑誌のテストでキヤノンEOS6Dを使う機会が増えた。気に入らない箇所は多々あるのだが、次第に欲しくなってきた。理由は単純で小さく軽く、このスペックにしては廉価なほうだから。いや、一番良い点は35ミリフルサイズセンサー搭載カメラであるという特別に“大げさな感じ”が薄れていることかもしれない。 フィルムカメラの場合はフラッグシップ機からトイカメラまで、35ミリ判規格というのは同じだったから、仮に使用レンズの性能が同じならば、連写機能云々とか耐久性がどうちゃらとかファインダー視野率がどうたらというスペック以外では、カメラの価格とか階級に関係なく、基本的な写りは同じだ。つまり同じカメラシステム内で、一部のハーフサイズの高速モータードライブカメラなどを除けば、フォーマットが異なるモデルが存在することはない。 フルサイズは高画質云々、高感度に強いから使いたいという人も多
オリンパスペンE-P5を使い始めた。初代から4代目だから、完成度はきわめて高いカメラに仕上がっている。デザインはペンFのそれといちばん似ていることも興味深い。もともとハーフサイズカメラだったペンFのデザイン的なギミックとしてはじまったペンシリーズだから、一眼レフとミラーレスという違いはあれども、マイクロフォーサーズのサイズとへ理屈ながらも思想的な整合性が強いと思っているのだ。だからOM-D E-M5よりもペンシリーズのほうが個人的には好きである。画質もOM-Dと同等で非常に優れているし、優れた手ブレ補正機能はあまりにもよく効いて「ブレて失敗した作例」を作るのに苦労するほどだ。 話は少しそれるけど、昨今のカメラの高画素化によって、一眼レフの位相差AFに対する疑念は自分でもますます強くなっている。微妙なピントの外れが気になるのである。とくに大口径レンズを絞り開放近くで、なんとしても正確なピント
カール ツァイスから、ミラーレスカメラ用の交換レンズ、Touitレンズが発売された。APS-Cフォーマット用で富士のXマウントとソニーのEマウントが供給される。レンズの焦点距離は12ミリと32ミリだから、35ミリ判換算の画角で18ミリと48ミリ相当。ちょっと両者の性格は離れているけど、純正交換レンズと焦点距離がカブらないようにという配慮からだろうか。 デザイン面では、好き嫌いが分かれそうで、私はXマウントのものを主に使用してみたけど、まずまずバランスはよい感じで、ちゃんと絞りリングもある。ただ、フォーカスリングにはローレットが欲しかったところかな。でもちょっと保守的な感じがしなくもない。 このブログでも以前書いたような気がするが、いまツァイスだからといって、純正レンズと比較して、特別に秀でた描写をするということはない。とくにこれらのレンズ描写はミラーレス専用機ということもあり、富士フイルム
雨にも負けず、イベント大盛況だったようですね! リンク先からトークライブの内容も熟読させて頂きました、 やはりGRはGRDⅣとはコンセプトは同じでも別のカメラ と考えていいくらいの進化を遂げてると思いました。 実は今回のイベントの前に1日に実機に触れたのですが レスポンスの良さ、グリップのし易さなど一度手に取ると 体の一部になるような感覚は初代から変わらないな~と 関心してしまいました。 アサヒカメラの記事まだ拝見していないので明日、書店 で購入してチェックします。 週末の大阪、お気をつけて! by shin.sion (2013-05-14 19:27) прогон сайта по качественным статейным сайтам http://arabfm.net/vb/showthread.php?p=4022834#post4022834 программы для
鹿児島のカメラ修理会社「カメラサービス鹿児島」が音頭をとり、そこに集う銀塩カメラユーザー25人が主に寄稿している「CLASSIC CAMERA」がめでたく5号目を迎えた。私も2号めから参加させていただいているが、新しい号になるたびに内容が濃くなっていて、レベルも上がり驚くべき進化を遂げているが、かなり若い寄稿者もいらっしゃるのが特徴で個人的にとても嬉しい。 昨今のクラシックカメラ趣味というのは、以前よりも敷居が低いのは銀塩カメラが廉価になったことで、若い人が参入しやすくなったからということもあると思う。おっさんが訳知り顔でライカのボディの握り具合がどうとか製造番号の考察とかシャッター音がどうたらなどという、ろくでもないことに執着しているのに対して、若い人たちはきちんと写真制作の道具として銀塩カメラを使用しており、非常に真面目な方向性を持っているのが特徴である。 このことがCLASSIC C
ご覧になられた方も多いと思うけれど、5年ぶりにデジカメWatchで35mmフルサイズで探る「カール ツァイスレンズ」の実力という記事を担当させていただいた。 以前の記事はD700でカールツァイス/フォクトレンダーレンズを試すだった。 カメラは3,630万という超高画素のニコンD800であり、以前のニコンD700の1,210万画素の3倍強。はたしてカール ツァイスレンズはニコンD800の性能に耐えられるのかというもの。まあ、結果はご覧のとおりだけど、私は心配はしていなかった。ツァイスは独自の光学設計の理念があるし、一眼レフレンズを発売するにあたり、かなり先を見据えて設計を考えていると聞いていたからである。もっとも、数値的なテストではないからあくまでもレンズのひとつの一面を見るにしかすぎないし個人的な印象評である。 画質はたしかにツァイスならではの個性があるもので、解像力やMTFでは語ることの
次機種を占うという意味でも、富士フイルムのX100Sはなかなか興味深い存在である。外観的には前機種のX100とさほど変わらないからマイナーチェンジと見られがちだけど、けっこうな実力を秘めていることは、発売前の試作機に触れた段階でも十分に感じとれるものであった。 個人的に気に入っているマルチハイブリッドビューファインダーの存在だけど、AFのスピードも心地よいしシャッターの感触は優れているし、MF時のデジタルスプリットイメージの搭載は、ちょっと驚きであった。もちろん一番の良さは画像の秀逸さである。 高画素機では部分拡大して、いかに緻密な描写をするということが話題の中心になったりするけど、個人的には階調再現性、明暗の繋がりのよさと色再現性のほうを注目している。写真的再現性の重視ともいえようか。点像復元処理にしても、これはしてやられた感がある。もちろん各種の画像処理ソフトでも収差補正は可能だが、搭
CP+2013が終了する。カメラ、写真の大きなお祭りということであったが、恥ずかしながらはじめて行ってみて予想以上に人が多いことに驚いた。 ちょっとジジくさいことを書いてみると日本橋の高島屋で開催されていたころの「日本カメラショー」とは趣が異なるんだなあと。当時は規模もさほど大きくはなかったし、ブースは今のように決して派手じゃなかったけど、そのためかメーカー側とお客さんの距離は近しいような感じもしたものだ。 CP+のほうはモーターショーみたいな感じなのでしょうかね。これはこれでいいんでしょうけど。でもこの規模でやるなら、ドイツのケルンでやっているフォトキナもパシフィコ横浜でやったほうがいいんじゃないのかなあ。 で、逃げ出すようにして、隣の横浜美術館で開催中の「ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー二人の写真家」展を鑑賞してきた。これは良かったですね。もう内容濃いです。沢木耕太郎さんの推論は文藝春
いま発売中のカメラ雑誌12月号各誌では、特集で2012年に登場したカメラの論評座談会とか順位づけが行われているのだが、プロの間でも非常に評判のよいオリンパスOM-D E-M5に投票をしていない私である。 どうも一部ではこれがナゼかと疑問に思われているみたい。前にもたしか書いたけど、この手のものはエンタテインメントの一貫であるから、その時の気分が強く反映されていたりすることをお断りしておきたい。ただ、無責任にやっているわけではないで、この“気分”を少し補足しておくことにする。 たしかにOM-D EM-5は機能面では優れたカメラであることは間違いなく、画質的にも見事であり、まったく文句もない。だからこそなぜとまた突っ込まれそうだけど、デザインがよく画質に優れ、ユーザーインターフェースがよいから優れたカメラという判断にはならない。 ま、ものすごくカンタンに言ってしまうと、手もとにはほぼコンプリー
カメラ雑誌のほとんどでいつもシツコク言っているのだが、昨今のとくにミラーレスカメラの交換レンズに距離指標が省略されていることが気に入らない。どうせAFで使うんだから指標なんか見ないからイラネと、思う人も多いと思う。 距離指標ってのはカメラから被写体までの距離(すごくアバウトに言った場合ね)をフォーカスリングの回転位置に刻んである距離指標で知らせるためにあるものだから、AFでカメラ任せにするにせよ、MFにせよ、ファインダーでフォーカシングするのなら別に表示がなくてもかまわないと思うかもしれない。 たしかにそうだけど、ところが大昔のフラッシュ撮影には場合には必ず距離指標は必要なものだったのだ。フラッシュバルブとかマニュアルストロボしかないころには、「GN(ガイドナンバー)÷距離=絞り」という計算式を使うか、あるいはストロボに備えてあった計算尺で適正絞り値を知るために撮影距離の確認は必ず必要だっ
EOS Mを一日早く某カメラ店でフライングゲットした。色は白。人生初の白カメラである。 ようやく登場したキヤノン初のミラーレスのEOS Mだけど、前評判はよろしくない。機能的には突出してるところがなーんもなく、像面位相差AFも激遅で、画質もEOS KissX6iとおんなじじゃんということが理由らしい。 富士フイルムのペケプロ1が最初から完成型を目指したのに対して、真逆にあるわけである。ペケの場合は逆にファインダーを省略したペケイーワン(X-E1)を出している。まあ、これこれでひとつの方向だとは思うし間違ってはいないが、息の長いシステム構築を考えると、廉価機から積み上げていったほうが楽そうである。キヤノンがいきなりフラッグシップ機を出してきたのは、大昔のキヤノンフレックスとか、キヤノンF-1くらいじゃないのかな。 キヤノンは最初はなーんにもついていないEOS Mを出しておいて、世間の動向とか
ライカMがフォトキナでお披露目になって話題である。キヤノンEOS6Dも発表になった。ニコンのD600とソニーのα99も出たから、フルサイズカメラが世間一般に認知され広まるきっかけとなろう。個人的にはたいへん喜ばしいが、デジタルカメラから出発した人は何がありがたいのだか理解できないらしい。個々のカメラは機会があれば論評したいと思うけど、まあ20日発売のカメラ雑誌にも書いたし、今回はフルサイズ話を少し。 ライカだってニコンだって、キヤノンだって、ソニーのαだってフィルムカメラシステムを応用して発展してきたわけだから、私に言わせればフルサイズセンサーなのが当然である。だから、APS-Cセンサーのカメラは使うけど、交換レンズはぜんぶフルサイズ用を使う。フルサイズとマウントは同一なのにAPS-C用レンズを別に用意しちゃうというのはなんか面白くない。キヤノンEF-Sレンズなんかはフルサイズ機に使えない
某誌のニッコールレンズレビューの仕事依頼を受けたら、カメラボディにニコンD600がくっついてきた。本来はレンズのことをあれこれ語らねばならないのだが、どうも個人的な興味としてはカメラのほうに目がいってしまう。レンズは現行製品なら、なんであろうがよく写るに決まっているということもある。 D600を本格的にで使うのは今回ががはじめてだが、印象としてはかなりよい。特別に小さいとも軽量だとも思わないのだけど、さほど手が大きくない私としてはこのくらいがちょうどよい。気に入ったのはシャッターの切れ心地。動作音も大きすぎず、気持ちのよい音色で作動する。レスポンスも悪くないと思う。記録メディアはSDカードだがダブルスロットになっているのも便利である。 D600は小型だけどDタイプレンズをはじめとするボディ内モーター駆動によるAFレンズにも対応、さらにAi連動ピンを備えているのも評価したい点だが、AF-Sニ
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