大分県の小学校教員採用をめぐる汚職事件で、選考試験の担当だった県教育委員会参事の江藤勝由容疑者(52)=収賄の疑いで再逮捕=が「平成19年度と20年度に採用する中学校の教員試験でも、上司の指示で一部の受験者に加点した」と話していることが9日、関係者の話で分かった。 試験はそれぞれ18年と19年に実施。江藤容疑者は「加点した受験者数は覚えていない」とし「見返りの金品は一切受け取っていない」と話しているという。 県教委によると、19年度採用の中学校教員試験は513人、20年度採用は537人が受験し、合格者数は各31人。倍率は約17倍で、19年度の全国平均約10倍より高かった。県警は競争率の高さが県教委幹部に口利きなどを頼む不正の横行を招いたとみている。