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ブックマーク / takekuma.cocolog-nifty.com (12)

  • まんが・条例のできるまで(1992年作品): たけくまメモ

    今回の都条例改正は、なにやら議決が先送りになるのではという観測が流れていますが、決議は明後日19日であり、また仮に19日に結論出なかったとしても、単に先送りになるというだけなので、予断を許さぬ状況が続いていることは間違いありません。 この種の表現規制を法的に行おうとする動きは大昔からありまして、だいたい15年から20年周期で繰り返される問題であります。90年代初頭にもいわゆる「有害コミック規制問題」が巻き起こったことは記憶に新しいところです。 このときは、1992年に大阪府の「青少年健全育成条例」が改正されました。これは「府知事が有害と認めたマンガを含む出版物やビデオ等を「有害図書」として指定することができるというもので、今回の東京都の条例改正と非常によく似ていました。このときも、マンガ家や有識者の間から「曖昧な基準で表現の自由を制限できる条例は、違憲の疑いがある」として、疑問や反対の声が

  • 商業出版社による個人ブログからの「パクリ疑惑」について: たけくまメモ

    昨日、古い友人である「まさむね」さんからメールが来ました。内容は「自分のブログの記述が、商業出版に盗用されてしまったようだが、どうすればよいのか」というものでした。 まさむねさんと俺は、ここ10年ほど疎遠になっていたのですが、久しぶりに連絡があったと思ったら、いきなりこの相談です。昔から趣味の多い人でしたが、最近は家紋の研究に凝っているようで、「一気新聞」という彼のブログに、家紋について詳しく調べた結果を載せているのです。ところが、つい最近コアマガジンから出された「家紋の不思議」というムックの中で、まさむねさんが書いたブログエントリの記述に酷似した記述を発見し、子細につき比べて見た結果、「これは自分の記述を無断で借用したものではないか」との疑いを強めたそうです。 http://www.ippongi.com/2009/11/28/ ↑一気新聞「家紋文化が認知されるのは嬉しいが、これはち

  • 雑誌が“休刊”するとき: たけくまメモ

    http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20091026_sho5_6/ ↑小学館の学習雑誌「小学五年生」「小学六年生」が休刊、87年の歴史に幕を閉じる http://sankei.jp.msn.com/culture/books/091026/bks0910261352002-n1.htm ↑「小学五年生」「小学六年生」が休刊 小学館(産経新聞) http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091026k0000e040071000c.html ↑小学館:「小学五年生」と「小学六年生」今年度で休刊(毎日新聞) http://www.asahi.com/culture/update/1026/TKY200910260317.html ↑「小学五年生」「小学六年生」休刊へ 小学館が発表(朝日新聞) すでに一昨

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    Doen 2009/10/28
  • 『忍者武芸帳・影丸伝』復刻!: たけくまメモ

    小クリと言うと、この春にあの『新寶島』(手塚治虫)を完全復刻して業界をあっと驚かせましたが、この『忍者武芸帳』も、マンガ史的には『新寶島』と同じくらい重要な作品だと言えます。 その昔「貸マンガ」という、今は絶滅した分野がありました。『忍者武芸帳』は、貸マンガ史上最大のベストセラーと言われていて、白土三平の名前を一気に有名にした代表作にして出世作であります。この作品の担当編集者で、版元(三洋社)の社長だったのが長井勝一。 長井は後に青林堂を創業し「ガロ」を創刊します。「ガロ」は白土の『カムイ伝』を連載させるために作った雑誌でありまして、これも白土の代表作になりました。これはつまり、『忍者武芸帳』の成功なくしては「ガロ」も『カムイ伝』もなかった、ということであります。 『忍者武芸帳』には『影丸伝』というサブタイトルがつけられていますけれども、これは作者の白土が最初につけたタイトルだとか。し

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    Doen 2009/09/04
  • 第二世代から見た「オタク問題史」: たけくまメモ

    ←どこか〈問題化〉される若者たち 恒星社厚生閣という出版社から『どこか〈問題化〉される若者たち』というが出ました。10人の若手社会学者・研究者による論文集なんですが、この中に友人である松谷創一郎さんの「〈オタク問題〉の四半世紀」が収録されています。そのものは昨日入手したばかりで、まだ松谷論文しか読んでいないのですが、松谷さんのブログ「TRiCKFiSH」でも関連エントリが立てられていましたので、あわせて紹介したいと思います。 http://d.hatena.ne.jp/TRiCKFiSH/20081104 ↑TRiCKFiSH「〈オタク〉の階級闘争:『どこか〈問題化〉される若者たち』より」 この中でも俺の著作やブログエントリにも触れられていて面はゆいのですが、俺がかねがねオタクについて主張していたことに対する「反応」が、ようやく出たという思いもあって、紹介します。 詳しい内容については

    Doen
    Doen 2008/11/08
  • 続・オタクはいつから差別されていたのか?: たけくまメモ

    昨日、ミクシイのメッセージでDさんという方から、「アニメマニアについて扱った、古いテレビ番組をネットで見つけました。これについて伺いたいことがあります」と、ニコニコ動画のURLを送ってきました。そのURLが以下のものです。 http://www.nicovideo.jp/watch/sm1541995 ↑ニコニコ動画「元祖腐女子・高画質版」 これは1983年3月12日(おそらく)の「ズームイン朝」からのもので、前半が劇場アニメ『クラッシャージョウ』初日に前日から徹夜した若者たちにマイクを向けたもの、後半が前年開店したばかりの大阪SFマニア・ショップ「ゼネラルプロダクツ」に訪問取材しているものです。 店内には1981年制作の「DAICONⅢ」のキャラクターグッズが映っています。これを制作した団体が今のGAINAXの前身であるDAICON FILM。これとゼネプロの代表はどちらも岡田斗司夫氏

  • 追悼・赤塚不二夫先生: たけくまメモ

    つい今しがた、NHKのニュースで赤塚不二夫先生が亡くなられたことを知りました。数年前から、脳内出血で意識不明のまま入院されていたことは存じておりましたが、いざ訃報に接するとショックです。 自分の幼少期は「赤塚不二夫で始まった」と言って過言ではなく、特にギャグやお笑いに関しては、自分の感性の基盤となった人です。 実は近日河出書房新社から赤塚特集の「別冊文藝」が出版される予定になっており、私もコメントを寄せたばかりです。そこでは「回復をお祈りする」としていたわけですが、まさかそのが出る前に亡くなられるとは思っていませんでした。まだ校了したとは聞いてないので、もし今からでもコメントを修正できるものなら直したいところですが、それは可能でしょうか>河出の担当者さん。 ここ最近になって赤塚マンガを特集する番組が作られたり、特集雑誌が出るなど、赤塚マンガ再評価の機運が高まってきた中での訃報でした。謹ん

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    Doen 2008/08/03
  • 宮崎駿のアヴァンギャルドな悪夢: たけくまメモ

    昨日の土曜日、宮崎アニメの新作『崖の上のポニョ』を見てきました。一応、ネタバレにならない範囲で感想を書きますと、見たことがない種類のアニメーション映画でした。アニメーションとしても映画としても、似た作品を俺は思い当たらないし、過去のどの宮崎アニメとも似ていません。 もちろんキャラクターとか、ディティールの演出やセリフはいかにも「宮崎駿」なんですよ。確かに宮崎アニメに違いないが、見ている最中の「違和感」は、これまで感じたことがないほどのものです。まるで、はっと気がついたら父親が人間モドキに変わっていたような感じ。 『魔女の宅急便』を試写で見たときに、それまでの宮崎アニメと雰囲気が違うので少しとまどったことがありますが、二度目に見たときには大好きになりました。『ポニョ』も複数回見れば、印象が変わるのでしょうか。たぶん、そうなのでしょうが、今度ばかりは「理解した」と思えるまでに時間がかかるかもし

  • ふくしま政美先生の逆襲: たけくまメモ

    ←女犯坊 1 (1) (マンサンコミックス) 先々週の土曜日に、新宿ロフトプラスワンでふくしま政美先生『女犯坊』の新刊発売記念イベントがありました。 このブログではちょうど「マンガ界崩壊を止めるには」のエントリ連載の最中で、それの執筆で手一杯だったため、報告するのが遅れてしまいました。ふくしま先生にお詫び申し上げるとともに、ようやくの紹介ができてほっとしています。 ちょうど10年前に太田出版から『女犯坊』(滝沢解原作オリジナル版)が復刻され、やはりこのロフトで「ふくしま政美復活祭」が開かれたのでしたが、そこから先生も山あり谷ありの幾星霜、ついに「漫画サンデー」で新原作者(坂六有)とともに、あの劇画史上最悪最強と呼ばれた竜水和尚が復活したのであります。なんでもこの作品が載ったことで、漫サンの売り上げが3パーセント伸びたという噂まであります。 実は前の復活祭の時には、俺が調子に乗って「先生

    Doen
    Doen 2008/06/30
  • 川内康範先生の想い出(補遺): たけくまメモ

    いくつかの新聞雑誌から川内先生の追悼文を書いてくれという依頼が舞い込んでいます。できるだけ対応するつもりですが、週末は生憎「サルまん」締切と重なるので、締切の早いところは電話コメントで勘弁していただきました。 川内先生の取材で強烈に覚えているのは、最初の日に取材を終えてホッとして帰宅したら、翌日の朝7時に先生人から拙宅に電話があり、「もう一度インタビューやらないか」と言って来られたことです。 取材日に渡していた「クイックジャパン」創刊号に載っていた石原豪人インタビューをホテルで読んでくださったんですね。「石原くんの記事、読んだよ。俺のインタビューは少し堅かったかもしれんな。もう一度やろう」 こう言われて、内心万歳三唱で再度滞在先の高輪プリンスホテルに向かいました。そうしたら、二度目のインタビューは全然違った。そこで初めて、先生の口から戦争直前に仮病をつかって軍隊から「離脱」した話が出たの

  • ご当地キューピー靖国仕様: たけくまメモ

    こないだ靖国神社行ったときに遊就館で購入した「靖国キューピー」であります。右から陸軍・海軍・自衛隊バージョンです。 「サルまん」がらみでキャラクターの歴史を調べていたんですが、マスコットキャラクター、いわゆるマスキャラの起源を考えると、とりあえず神話伝説宗教のキャラクターに行き着くわけですね。七福神とかもろに宗教ですし、おかめにひょっとこ、福助、招きなんかもなんらかの伝説に由来していたりするわけです。福助は実在のフリークスが元だったみたいで、キモカワ・キャラの元祖と呼べるかもしれません。 これがキューピーになるとルーツがはっきりしていて、20世紀の初頭、アメリカのローズオニールという女性イラストレーターが神話の「キューピット」をモチーフにして可愛い幼児の姿に描いた絵がオリジナルであります。 http://www.kewpie-jp.com/ ↑ローズオニール・キューピー・ジャパン公式サイ

  • 柴田錬三郎の芸術的「言い訳」: たけくまメモ

    日の夕方、ようやく原稿が終わりました。『サルまん』のほうは、おととい終わっていたんですけど、もうひとつ20枚ばかしの原稿が残ってしまったのです。ある単行に掲載する文章なんですが、これから編集者の意見を聞いて修正作業に入る可能性もあります。 今回の『サルまん』は、俺の分担がいつもの倍くらいあったんですよ。今回は、ちょっとまた読者のみなさんのご意見を伺いたいと思ってますので、25日になったらここと公式ブログで発表したいと思います。いや、こちらが用意したブツ(複数)に対して、読者の人気投票をネットでやろうと思っているんですけどね。投票システムのCGIって結構あるでしょう。それ使ってブログでやろうかなと。それで今、フリーCGIでいいのがないか探しているところです。 それにしても今回ばかりは締め切りに苦しみました。いやまあ、いっつも苦しんでいるといえばそうなんですけど。締め切りに間に合いそうにな

    Doen
    Doen 2008/03/14
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