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  • 電子カルテの質が仕事の質を決める 現場目線の医療DXの実現に向けて(木村聡) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

    DX(Digital transformation)とは,「デジタル技術によってビジネスや社会,人々の生活を変えること」とされます。つまり医療DXは,「テクノロジーや情報技術によって医療が改善し,社会や人々の生活を変えること」と考えられます。そして医療DXの鍵であり,医療情報において欠かせないのが電子カルテです。今年9月に設置された「医療DX令和ビジョン2030」厚労省推進チームにおいても,電子カルテ情報および交換方式の標準化,標準型電子カルテの検討が始まっています1)。稿では,日米豪の3か国で臨床医や研究者としてさまざまな電子カルテを使用し,現在は大学病院の医療情報部にも勤務する筆者が,現場からみた電子カルテの活用(表)について考察します。 現場の負担を軽減するには 1)あらゆるデータをカルテに自動送信 質の高い電子カルテを導入することで享受できるメリットとして,カルテへの入力が挙げら

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    DrPooh
    DrPooh 2022/12/20
    『現場目線の個別のカスタマイズで一時的に使いやすくなったとしても,後々の標準パッケージの標準機能に追い抜かれ,むしろ時代遅れの電子カルテとなっている,ということは多々あるのです』
  • あなたも見逃している!? “隠れ貧血”(岡田定) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

    突然ですが,クイズです。46歳女性が「いつも何となく体がだるい」,と訴え,人間ドックの検査結果を持参して受診しました1)。あなたはどう対応しますか。 WBC 6800/μL,Hb 13.9 g/dL, MCV 82.7 fL,PLT 38.3万/μL, フェリチン9.1 ng/mL(基準値4.0~64.2 ng/mL) これは典型的な“隠れ貧血”です。放置してはいけません。稿では,「隠れ貧血とは何か」「患者はどれほどいるのか」「鉄剤は有効なのか」「見逃されやすい3つの理由」についてお伝えいたします。 隠れ貧血とは何か 隠れ貧血とは潜在性鉄欠乏症,潜在性鉄欠乏性貧血,鉄欠乏性貧血予備軍などとも言われ,ヘモグロビン(Hb)値は正常であるものの,体内の貯蔵鉄の量を反映するフェリチン値が低下している状態を指します。私はこの状態を,「非貧血性低フェリチン血症」と造語で呼んでいます。 貧血は,一般的

    あなたも見逃している!? “隠れ貧血”(岡田定) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    DrPooh
    DrPooh 2022/10/03
    テレビか何かで「隠れ貧血」を取り上げたらしく最近よく聞かれるのですが、こういうのも疾患概念が独り歩きしそうではあります。
  • 外来・病棟・地域をつないでスマートなケア移行を実現する(小坂 鎮太郎,松村 真司,河野 隆志) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

    対談・座談会 小坂 鎮太郎,松村 真司,河野 隆志 2022.06.13 週刊医学界新聞(レジデント号):第3473号より 高齢者が増加する現代では,1人の患者に複数の医療者や保健福祉担当者がかかわることが一般的となり,複数の医療施設,さらには介護福祉施設との連携が,より一層重要になった。ケアの分業という点ではメリットも大きい一方,療養場所が変わったり,担当者が変わったりする「ケア移行」の場面で重要な情報が抜け落ち,医療の質が低下する恐れもある。そうしたエラーを未然に防ぐ手立てを紹介したのが,このたび上梓される書籍『外来・病棟・地域をつなぐケア移行実践ガイド』(医学書院)だ。 座談会では同書の編集を務めた小坂氏,松村氏に加えて,心不全診療のスペシャリストとして大学病院でケア移行に注力する河野氏を迎え,これからの時代の医療提供の在り方を議論した。 小坂 米国医療研究・品質庁(AHRQ)の定

    外来・病棟・地域をつないでスマートなケア移行を実現する(小坂 鎮太郎,松村 真司,河野 隆志) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    DrPooh
    DrPooh 2022/06/13
    病診連携における情報共有について。相手にとって必要な情報が何なのかを知ることが大事ですね。
  • 在宅で死ぬということ,その理念を未来に継いでいくこと(山崎 章郎,佐々木 淳) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

    対談・座談会 山崎 章郎,佐々木 淳 2022.06.06 週刊医学界新聞(通常号):第3472号より 「これから書かれることの幾つかは,さまざまな人々に不快な思いを抱かせるかもしれないが,事実なのだからやむをえないと思う。僕が望むことは読者を不快にすることではなく,事実を書くことによって,そのような不快な事実を変える方法を探ることだからだ」(山崎章郎著『病院で死ぬということ』文春文庫)。 「不快な事実を変える方法を探る」過程でホスピスに希望を見いだし,在宅ホスピスケアのパイオニアとなった山崎章郎氏が,その実践の軌跡を刻んだケアタウン小平クリニックを事業承継する決断をした。その背景にどのような経緯があったのか。在宅ホスピスケアの理念と実践はいかにしてつくられたのか。ケアタウン小平クリニックを年6月1日に事業承継した悠翔会にて理事長を務める佐々木淳氏との対談から,在宅医療・在宅ホスピスケア

    在宅で死ぬということ,その理念を未来に継いでいくこと(山崎 章郎,佐々木 淳) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    DrPooh
    DrPooh 2022/06/07
    山崎先生の言葉が重いです…『ワーク・ライフ・バランスにも配慮した医師の働き方の新しいモデルが,これからの在宅医療・在宅緩和ケアにも必要なのでしょうね』
  • Apple Watchの心電図アプリユーザーとの日常診療での向き合い方 | 2021年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

    FAQ Apple Watchの心電図アプリユーザーとの日常診療での向き合い方 患者や医療者のFAQ(Frequently Asked Questions;頻繁に尋ねられる質問)に,その領域のエキスパートが答えます。 2020年9月,Apple Watchの心電計で得られた心電図の測定プログラム,ならびに心房細動の自動判定・通知プログラムが日においても医療機器として認定され,2021年1月末より一般利用が可能となりました。テレビコマーシャル等においても心電計機能がアピールされ,医療者の中にも既に自分の心電図を測定してみたり,あるいは心房細動が疑われる不規則な心拍通知を受けた方もいるのではないでしょうか。稿では,一般のApple Watchユーザーに対して,医療者がどのように向き合い,これら機能を活用していくのが良いかの私見を述べます。 FAQ 1 Apple Watchでどのような機能

    Apple Watchの心電図アプリユーザーとの日常診療での向き合い方 | 2021年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    DrPooh
    DrPooh 2022/05/22
    『通知アラートが出た際に「専門の医師に相談してください」とも併記されるため,この記載のとおり「Apple Watchに指示されました」と医療機関を受診する方もいらっしゃるでしょう』
  • コロナ禍での保健師活動のリアルとこれからの在り方(堀成美,立花八寿子,山本祐子) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

    対談・座談会 堀 成美,立花 八寿子,山 祐子 2022.01.24 週刊医学界新聞(看護号):第3454号より 新型コロナウイルス感染症(以下,新型コロナ)禍における保健師の業務内容は,未曽有の感染拡大に伴い,相談対応,検査・受診調整,積極的疫学調査,陽性者の入院療養調整,濃厚接触者の特定・健康観察,陽性者の所属集団の感染拡大防止対策,そしてクラスター対策(写真)と,結果的に多岐にわたってしまった。特に感染者が多数発生した地域の保健所では対応に苦心する声も多く聞かれた。 そこで紙は全国の保健師を対象に匿名によるWeb上でのアンケート調査を実施し,最前線の保健師たちの声を集めた。座談会ではアンケートの回答を抜粋しながら,東京都港区の感染症専門アドバイザーを務める看護師の堀氏を司会に,感染者が多数発生した北海道大阪でそれぞれ新型コロナ対応に従事する保健師の立花氏と山氏による議論が展

    コロナ禍での保健師活動のリアルとこれからの在り方(堀成美,立花八寿子,山本祐子) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    DrPooh
    DrPooh 2022/01/27
    行政の中で働く上での難しさもありそうですね。『「保健師の総力を結集して耐え抜いた」と,美談だけで終わらせてはダメなんです。業務負荷の軽減,もしくは業務範囲の限定が必要です』。
  • Long COVIDに立ち向かう(下畑享良,髙尾昌樹,石井誠) | 2021年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

    対談・座談会 下畑 享良,髙尾 昌樹,石井 誠 2021.12.20 週刊医学界新聞(通常号):第3450号より 国内におけるCOVID-19の感染拡大から1年半が経過した。世界中でワクチン接種が進み,有望な経口治療薬が登場するなど,対応策が徐々に整備されつつある。一方で,治療後も症状が遷延するLong COVID(post COVID-19 condition,MEMO)が問題になっている。多様な症状が顕在し,そもそも適切な診断法や治療法も未解明なことから,診療が困難な現状にある。 Long COVIDについて現在どこまで明らかになっているのか。そして今後どのような対応が必要か。疾患を正しく認識し,医療者の叡知を結集してLong COVIDに立ち向かうことが求められる。 下畑 COVID-19流行の当初から,私は関連論文を読み込んで知見を集積し,SNSを通じて発信してまいりました。COV

    Long COVIDに立ち向かう(下畑享良,髙尾昌樹,石井誠) | 2021年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    DrPooh
    DrPooh 2021/12/22
    COVIS-19の神経疾患としての側面。『このままだと,医師や施設ごとに独自の診断・治療法が乱立してしまうでしょう』という危機感は伝わってきます。
  • リスクコミュニケーションで皆が望む社会をめざす | 2021年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

    対談・座談会 武藤 香織,田中 幹人,奈良 由美子 2021.04.19 週刊医学界新聞(通常号):第3417号より 複合的なリスクであるCOVID-19では,あらゆる層の人が不利益を受けている。このリスクに立ち向かうために,リスク情報とその見かたの共有を目的とするリスクコミュニケーションはどう実践されるべきか。厚労省や内閣官房,東京都などの行政機関でCOVID-19対策に深くかかわる3氏が,リスクコミュニケーションの実践と課題を多方面から議論した。 (2021年3月2日Web収録) 武藤 COVID-19の流行と対策が1年以上続く中で,リスクコミュニケーションは課題であり続けています。 座談会では,科学技術にまつわるリスクについてメディアを介した研究を行う田中先生と,市民対話を通じて研究する奈良先生と共に,コロナ禍のリスクコミュニケーションの実践を振り返りつつ,喫緊の課題であるCOVI

    リスクコミュニケーションで皆が望む社会をめざす | 2021年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    DrPooh
    DrPooh 2021/04/20
    『COVID-19で問題になったリスクコミュニケーションの不備は,2009年の新型インフルエンザが流行した際に厚労省が作成した報告書ですでに指摘されていたということです』。教訓が生かされなかったのは残念です。
  • 高齢心不全患者におけるフレイルの経過予測 | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

     【寄稿】 高齢心不全患者におけるフレイルの経過予測 齋藤 洋(亀田総合病院リハビリテーション室 主任) 末永 祐哉(順天堂大学大学院循環器内科学講座 准教授/同大大学院心血管睡眠呼吸医学講座 准教授) Frailtyの概念は,ストレスに対する恒常性の回復が低下し,転倒,せん妄,身体障害を含む健康障害の危険性が高まった脆弱な状態であると報告されている1)。かつてはfrailtyの日語訳として「虚弱」が用いられていたが,介入により再び健常な状態に戻る可逆性があること,また,身体的,精神・心理的,社会的側面といったfrailtyの持つ多面的な要素が虚弱という単語では十分に表現できないことが指摘されていた。 このような背景から,2014年に日老年医学会はfrailtyを「フレイル」と表すことを提唱し,高齢社会における健康長寿を支援する意識改革に向けたステートメントを発表した2)。 心不全と

    高齢心不全患者におけるフレイルの経過予測 | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    DrPooh
    DrPooh 2020/09/09
    高齢心不全患者に関する研究。大多数は身体・精神・社会的フレイルのうちどれかを有していて,その多くは重なっているとのこと。
  • Withコロナ時代における介護・高齢者支援の在り方 | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

     【座談会】 Withコロナ時代における介護・高齢者支援の在り方 堀田 聰子氏(慶應義塾大学大学院 教授/人とまちづくり研究所代表理事=司会) 金山 峰之氏(介護福祉士・社会福祉士) 猿渡 進平氏(白川病院医療連携室室長/医療ソーシャルワーカー) 山岸 暁美氏(コミュニティヘルス研究機構理事長/慶應義塾大学/在宅看護CNS) 新型コロナウイルス感染症(以下,新型コロナ)は介護・高齢者支援の現場にも多大な影響を及ぼしている。その影響の実態と現場のさまざまな取り組みや工夫を把握することを目的に,5月中旬に行われた「新型コロナウイルス感染症が介護・高齢者支援に及ぼす影響と現場での取組み・工夫に関する緊急調査」(MEMO,以下,調査)の結果が6月に報告された。 今回,調査を実施した「人とまちづくり研究所」代表理事の堀田氏を司会に,介護福祉士・社会福祉士の金山氏,医療ソーシャルワーカーの猿渡氏

    Withコロナ時代における介護・高齢者支援の在り方 | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    DrPooh
    DrPooh 2020/09/02
    新型コロナの介護・高齢者支援への影響について。サービスの利用を控えるのがやはり多いですが,医療機関への受診控えとは意味合いが違うかも。
  • コロナ禍で求められる社会的処方 | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

     【対談】 高齢者の健康状態を守るために コロナ禍で求められる社会的処方 近藤 克則氏(千葉大学予防医学センター社会予防医学研究部門 教授/国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター老年学評価研究部長) 飯島 勝矢氏(東京大学高齢社会総合研究機構 機構長/同大未来ビジョン研究センター 教授) 高齢者が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染すると重篤化しやすいことが明らかとなる中,多くの高齢者は外出自粛を余儀なくされている。その一方,外出自粛により転倒・骨折リスクの増加や,認知機能の低下などを引き起こしやすくなるとの指摘もあり,コロナ禍における感染予防と外出自粛に伴う影響というアンビバレントな問題への対応が急務である。 COVID-19への感染予防を想定した生活が続くと考えられる今後,高齢者へ介入を行う医療者にはどのようなかかわりが求められていくのだろうか。COVID

    コロナ禍で求められる社会的処方 | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    DrPooh
    DrPooh 2020/08/29
    新型コロナで社会参加が減ることの影響は懸念されるところです。SNSによるつながりが代わりになるのかどうか…
  • 新型コロナウイルス感染症を契機に地域医療構想の意義をとらえ直す | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

     【寄稿】 新型コロナウイルス感染症を契機に地域医療構想の意義をとらえ直す 松田 晋哉(産業医科大学公衆衛生学教室 教授) 地域医療構想は,2025年の医療提供体制の在り方と適切な病床機能別病床数を検討するために,地域医療計画の一部として都道府県によって策定されました。地域医療構想の導入は邦の医療政策の議論に一石を投じています。 その一つに,厚労省が2019年9月26日,病床機能の見直しが必要と考えられる424の公立病院・公的病院のリストを公開したことが挙げられます1)。これに対し,「病院を統廃合する方針が示されたのでは」との混乱も一部で生じました。しかし,リストに挙がった424病院は,病院そのものの存在を否定されたわけではなく,急性期病院としての機能を果たしているかどうか,再考を求められたと理解することがまずは必要です。 424病院のリスト公開は自施設の役割を再考するもの 実際に,リ

    新型コロナウイルス感染症を契機に地域医療構想の意義をとらえ直す | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    DrPooh
    DrPooh 2020/07/20
    新型コロナで見えてきた地域医療構想の現状と課題。情報共有についてはもう少しなんとかならなかったのか…とは思います。
  • GLIM基準を心不全診療に生かす | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

     【寄稿】 低栄養評価ツール GLIM基準を心不全診療に生かす 木田 圭亮(聖マリアンナ医科大学薬理学准教授) これまでの循環器領域の栄養管理と言えば,高血圧,糖尿病,脂質異常症,肥満など,生活習慣病の改善やメタボリック症候群に対する栄養管理,つまり「痩せるための栄養管理」が二次予防の観点から求められ,カロリーや塩分を制限する栄養指導がなされてきた。 一方で,心不全は低栄養,サルコペニア,心臓悪液質など,「痩せ」が予後不良であることが知られており,obesity paradoxと呼ばれている。そのため,心不全では「いかに太るか」が課題であり,太るための栄養指導へ向けたパラダイムシフトが重要である。 心不全診療における栄養分野のエビデンス構築を これまで心不全領域では,心臓リハビリテーションとしての運動療法が注目を浴び,多くのエビデンスが蓄積されてきたものの,栄養分野のエビデンス構築はまだ

    GLIM基準を心不全診療に生かす | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
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    DrPooh 2020/01/21
    心不全による低栄養の評価について。メタボ治療からの切り替えがポイントになりそうです。
  • 尊厳死とアドバンス・ケア・プランニングをめぐるフランスでの国民的論争から(奥田七峰子,森田達也) | 2019年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

     【寄稿】 尊厳死とアドバンス・ケア・プランニングをめぐるフランスでの国民的論争から 奥田 七峰子(日医師会総合政策研究機構フランス駐在研究員/医療通訳) 2019年5月13日,仏国ランス大学病院に入院中のヴァンサン・ランベール氏(42歳)の医師団は,氏への延命治療(水分と栄養)の中止と「深い鎮静」の開始を発表した。 2008年の交通事故から十年以上植物状態ではありながらも脳死ではなく,目も開き反応もある氏に対する延命治療継続を求める両親側と,治療の中止を求める側の間で法定内外で争いが続けられてきた。 実は,この十年の間に,既に2回延命治療停止が法廷で決定されている(行政裁判の最高裁に当たる国務院,欧州人権裁判所)。この決定を不服としたランベール氏の両親とその支援団体は,国連障害者人権擁護委員会に提訴。国連による仏国への介入に最後の望みを託した。 国連の決定を待たず開始された,冒頭で

    尊厳死とアドバンス・ケア・プランニングをめぐるフランスでの国民的論争から(奥田七峰子,森田達也) | 2019年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
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    DrPooh 2019/07/29
    フランスにおける最近の緩和ケアと持続的な深い鎮静に関する議論について。治療抵抗性に限らず適用される点が独特のようです。
  • HPVワクチン 不作為の時を越えて(鈴木富雄) | 2019年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

     【interview】 HPVワクチン 不作為の時を越えて 鈴木 富雄氏(大阪医科大学地域総合医療科学寄附講座特任教授/大阪医科大学附属病院総合診療科診療科長)に聞く ヒトパピローマウイルスワクチン (以下,HPVワクチン)接種の積極的勧奨が差し控えられてから5年以上が経過した。一時期は70%以上あったHPVワクチンの接種率は1%未満にまで激減しており,積極的勧奨の差し控えがその要因と考えられている。 日プライマリ・ケア連合学会(以下,PC連合学会)では2018年3月に「HPVワクチンに関する特別委員会」を立ち上げ,同年12月には積極的勧奨の即時再開を求める声明(要望書)を厚労省に提出。同時に医療従事者および一般市民に対しては,HPVワクチンに関する学会としての考え方を表明する声明を公表した1)。これらの声明を作成する過程では紆余曲折があり,委員会での議論そのものが,ワクチンを含む予

    HPVワクチン 不作為の時を越えて(鈴木富雄) | 2019年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
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    DrPooh 2019/07/29
    PC連合学会によるHPVVに関する見解が出された経緯について。
  • 医師需給を考える視座|医学書院/週刊医学界新聞(第3330号 2019年07月15日)

    医師は足りているのか,不足しているのか。1990年代の終わりから2000年代の初めにかけ,患者権利や医療安全に対する社会の関心の高まりから,日の医療の姿は大きく変わり始めた。相次ぐ医療事故により報道が過熱。医師―患者関係が変貌し,医療不信から医師の業務も逼迫していく。2003年以降,「医師不足」の報道が相次ぎ,医師の地方病院離れから「医療崩壊」と言われる状況に至った。2008年,政府は四半世紀ぶりに医学部の定員増を決め,毎年の医師養成数は現在,9400人を超えている(図1)。それでも,今なお地方を中心に医師の増員を求める声が聞かれるが,増員による過剰が将来問題を招くことはないのか。 医師の需給をめぐるこれまでの議論を『医師の不足と過剰』(東京大学出版会)にまとめた桐野髙明氏と,同書のあとがきで紹介された『ちょっと気になる医療と介護 増補版』(勁草書房)の著書があり,厚労省検討会で医師の偏

    医師需給を考える視座|医学書院/週刊医学界新聞(第3330号 2019年07月15日)
    DrPooh
    DrPooh 2019/07/17
    医師需給政策について。他分野(法科大学院など)の失敗を踏まえてデータに基づく制御が必要との主張。
  • Nudgeで業務改善(大竹文雄,小池智子) | 2019年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

    職場の残業時間を減らそうと定時の退勤を呼び掛けてもいまひとつ効果が現れない。でもこれ以上,人手は増やせない――。 適切な労務管理や健康支援,ワーク・ライフ・バランスやキャリア形成など,働きやすい職場環境の整備に向け,医療機関とその管理者は日々試行錯誤を重ねていることでしょう。職場ごとのさまざまな課題を前に,改善の有効な一手はないものでしょうか。 そのような期待に応える新たな政策手法として今注目を集めるのが,行動経済学の知見に基づき人の特性を利用した「ナッジ」(MEMO)1)です。紙対談では,行動経済学の医療への応用について『医療現場の行動経済学』(東洋経済新報社)にまとめた行動経済学者の大竹文雄氏と,医療勤務環境改善にナッジの利用を提案する小池智子氏が,職場・職種の特性に応じたナッジの選択と設計について検討しました。改善に向け,そっと背中を押してくれるアイデアとは? 小池 勤務環境の改善

    Nudgeで業務改善(大竹文雄,小池智子) | 2019年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
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    DrPooh 2019/06/25
    ナッジの具体的な手法について。『インセンティブがなくなった途端効き目がなくなる』『インセンティブだけで誘導すると社会規範さえも壊してしまう』は某厚労省でよくみかけるような…
  • 高齢者向け住まいでの看取り(高山義浩,下河原忠道) | 2019年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

    超高齢社会の今,看取りの場の確保が課題となっている。多くの人々が持つ「住み慣れた場所で最期を迎えたい」との希望をかなえるため,自宅だけでなく,有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(以下,サ高住)等の「高齢者向け住まい」も看取りの場のひとつとして注目されている。 高齢者向け住まいを「ついのすみか」にするには,どのような課題があるのか。沖縄県で医療・介護連携に尽力する医師の高山氏と,サ高住の経営者として介護の新たな形を模索する下河原氏が,高齢者向け住まいでの看取りの在り方を議論した。 高山 私は2010年から沖縄県立中部病院で内科医として診療に当たりながら,県職員として地域の医療改革にかかわっています。その間に,厚労省で地域医療構想のガイドラインづくりにも携わりました。臨床と行政の経験を生かして,暮らしの現場と医療提供体制の橋渡しとなるべく,さまざまな課題に取り組んでいます。 中でも「看

    高齢者向け住まいでの看取り(高山義浩,下河原忠道) | 2019年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    DrPooh
    DrPooh 2019/03/19
    意思決定支援における介護職の役割について。
  • 典型的な風邪の高齢者はなぜいない?(岸田直樹) | 2018年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

     高齢者の「風邪」の診かた 実際どうする?どこまでやる?高齢者感染症の落としどころ 風邪様症状は最もよくある主訴だ。しかし高齢者の場合,風邪の判断が難しく,風邪にまぎれた風邪ではない疾患の判断も簡単ではない。連載では高齢者の特徴を踏まえた「風邪」の診かたを解説する。 [第二回]典型的な風邪の高齢者はなぜいない? 岸田 直樹(総合診療医・感染症医/北海道薬科大学客員教授) (前回よりつづく) 男性,女性の半数が80~90歳まで生きる時代 前回は,“高齢者”と“風邪診療”の両方が注目される理由を人口と公衆衛生の現状と未来予測を交えて考えてみました。Challengingではありますが,これほどinterestingな状況はないと日々感じています。 ちなみに,高齢者診療を考える上で人口学的な情報をもう一つ。厚労省が出した平成28年簡易生命表1)にあるいわゆる平均寿命(0歳の平均余命)では男性

    典型的な風邪の高齢者はなぜいない?(岸田直樹) | 2018年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院
    DrPooh
    DrPooh 2018/12/12
    「高齢者は風邪を引きにくいのか」についての考察。典型的症状が出にくいことが診断を複雑にするわけですね。
  • 医学書院/週刊医学界新聞(第3299号 2018年11月26日)

     【視点】 これでよいのか,「情報通信機器を利用した死亡診断ガイドライン」 川嶋 みどり(日赤十字看護大学名誉教授/健和会臨床看護学研究所所長) 法律では,死後,遺体の火・埋葬には,医師が交付する死亡診断書を添付した死亡届が必要である。医師が死亡時に立ち合えなかった場合,死後24時間以内に診察すれば例外として交付できるとしている。在宅等では死後診察ができない場合もあり,死亡直前の患者を病院に搬送したり,在宅で遺体を長時間保存したりせざるを得ないこともある。そこで政府は,「在宅での穏やかな看取りが困難な状況に対応するため」,医師の直接診察を抜きに死亡診断書交付ができる方針(規制改革実施計画)を2016年に出した。これを受けて,厚労省医政局は2017年9月12日,「情報通信機器(ICT)を利用した死亡診断ガイドライン」を都道府県に通知した。 メディアは「看護師も死亡確認ができる」と報じたが

    医学書院/週刊医学界新聞(第3299号 2018年11月26日)
    DrPooh
    DrPooh 2018/11/29
    ICTを利用した死亡診断により尊厳が損なわれることの危惧。