『サザエさん』の永遠の“あかんぼキャラ”「イクラちゃん」。彼のマネをさせたら、おそらく8〜9割の人が「ハーイ」「ちゃーん」「バブー」と言うのではないだろうか。 だが、これはアニメ的な「あかんぼ記号」なのではないかと、以前から睨んでいた。原作のカツオはかなりウィットに富んだ機転のきくナイスガイだし(※個人的感想)、ワカメちゃんも、もっとオテンバでお茶目だった記憶がある。 イクラちゃんも、原作では案外、おしゃべりだったり、黒いことを言ったりしてるんじゃなかろうか? そこで今回は、『長谷川町子全集サザエさん』(1〜22巻・朝日新聞社刊)を元に、イクラちゃん言語を追ってみた。 早々につまずいたのは、作品序盤は、サザエがまだ独身の設定だったということ。イクラどころか、マスオもタラちゃんも当然存在しない。そういや、そうだった……。 また、アニメと違い、4コマで見せるので、何しろセリフが少ない! イクラ