「心の相談室」で同じテーブルに並ぶキリスト教の神父(左端)や仏教の僧侶(中央)ら=仙台市青葉区で2011年4月12日、後藤豪撮影 東日本大震災の被災地では、宗教者たちも宗教や宗派の垣根を越えて活動している。宮城県石巻市では、遺体の仮埋葬に際し、石巻仏教会が宗派を問わず、合同で読経をしている。仙台市内の斎場では、神父や僧侶らが協力して、被災者らの心のケアにあたる取り組みを続けている。 石巻市は、火葬能力が追いつかず、先月23日から仮埋葬を始めた。市内の7宗派17寺が加盟する石巻仏教会は寺同士で話し合い、協力して読経することで一致。埋葬の際、平均7~8人の僧侶が無償でお経を読んできた。これまで約630人の埋葬に立ち会ったという。東京都内の火葬場が火葬を引き受けるようになり、市は11日から土葬を休止したが、僧侶たちは出棺の際にお経を読んでいる。 同仏教会事務局の北村暁秀(ぎょうしゅう)さん(38