創業130年あまりの「印刷会社の雄」は何を目指しているのか。大日本印刷の一挙手一投足に業界内外から注目が集まっている。同社は「図書館流通センター」(TRC)や書店大手「丸善」、出版社「主婦の友社」を相...創業130年あまりの「印刷会社の雄」は何を目指しているのか。大日本印刷の一挙手一投足に業界内外から注目が集まっている。同社は「図書館流通センター」(TRC)や書店大手「丸善」、出版社「主婦の友社」を相次いで子会社化した。また、昨年5月、「ブックオフ」への出資も大きなニュースになった。これら一連の買収計画の戦略を描いた人物が森野鉄治常務取締役。同氏にガリバー企業の今後の戦略を聞いた。 ―印刷会社が出版社から書店まで傘下に収めるということは、製造販売一貫、業界の垂直統合を狙っているわけですか? 森野 そんなつもりはまったくありません。私はいまの出版業界の返本率4割という異常事態に強い危機感を