美術書評美術史書籍その他のジャンル 土偶を読むを読むを読む〜「土偶=植物」という新説を巡る攻防 小川敦生2023年12月29日土偶を読むを読むを読む〜「土偶=植物」という新説を巡る攻防 はコメントを受け付けていません 2023年に出版された書籍を回顧する中で、ぜひ挙げておきたい1冊がある。望月昭秀編著『土偶を読むを読む』(文学通信、2023年4月、以下「望月本」とする)だ。 単刀直入に言えば、2021年4月に晶文社から刊行された竹倉史人著『土偶を読む』(以下「竹倉本」とする)で書かれた新説の内容を丁寧に吟味し、誤謬を解き明かした書籍である。 左)『土偶を読むを読む』(望月昭秀編著、文学通信、2023年4月 ※執筆は、望月昭秀、金子昭彦、小久保拓也、佐々木由香、菅豊、白鳥兄弟、松井実、山科哲、山田康弘、吉田泰幸) 右)『土偶を読む』(竹倉史人著、晶文社、2021年4月) 新説は実証的な検証の