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2022年8月16日のブックマーク (3件)

  • II-6 「被害者意識の文化」と「マイクロアグレッション」

    いまわたしたちが直面している社会的諸問題の裏には、「心理学や進化生物学から見た、動物としての人間」と「哲学や社会や経済の担い手としての人間」のあいだにある「乖離」の存在がある。そこに横たわるギャップを埋めるにはどうしたらよいのか? ポリティカル・コレクトネス、優生思想、道徳、人種、ジェンダーなどにかかわる様々な難問に対する回答を、アカデミアや論壇で埋もれがちで、ときに不愉快で不都合でもある書物を紹介しながら探る論考、そのシーズン2の開始です。 前回の記事では、昨今の学問や言論の世界では「危害」と見なされる行為や主張の範囲が拡がっている、という問題に触れた。 これまでは危険だとされていなかった物事に危害を見出すための概念や考え方はさまざまに登場しているが、この潮流をとくに象徴するのが「マイクロアグレッション」理論である。 危害の範囲が拡大されると、「個人の自由は、他人に危害を与えない範囲内に

    II-6 「被害者意識の文化」と「マイクロアグレッション」
    Humisawa
    Humisawa 2022/08/16
    “この文化では、名誉や尊厳の代わりに「被害者であること」が道徳的なステータス(moral status)の条件になっている。(…)自分が被害者であることを強調することで自分の要求を通そうとする。”
  • 暴力で暴力を上塗りするこの世界に、中村哲医師が命懸けで示した「別の道」(想田 和弘) @gendai_biz

    暴力で暴力を上塗りするこの世界に、中村哲医師が命懸けで示した「別の道」 映画「荒野に希望の灯をともす」を観てほしい 人々は医療以前の問題で苦しんでいた しかし中村の訴えも虚しく、アメリカのブッシュ大統領は、飢餓にあえぐ世界の最貧国に爆弾の雨を降らせることを選んだ。日の小泉純一郎首相は、ブッシュの無意味で残虐な暴力を、いち早く支持した。 思えば、谷津賢二はこの3年前(1998年)に、すでに中村に出会っていた。そしてその後21年間、中村が凶弾に倒れるまで、彼の活動を記録し続けていたのだ。 その間、谷津はアフガニスタンに25回入国し、現地滞在は450日を超え、1000時間に及ぶ映像素材を撮影したという。「荒野に希望の灯をともす」は、中村が人生をかけて打ち込んだ活動を、谷津が人生をかけて記録し構築した、珠玉の映画なのである。 作の前半、アフガニスタンで診療活動をする中村は、ひとつの重大な事実に

    暴力で暴力を上塗りするこの世界に、中村哲医師が命懸けで示した「別の道」(想田 和弘) @gendai_biz
    Humisawa
    Humisawa 2022/08/16
    “干ばつのせいで農業が続けられず、村を放棄し、難民化する人々が続出していたのだ。人々は、医療以前の問題で苦しんでいたのである。そこで中村は、白衣を脱ぎ、あろうことか用水路の建設に着手することを決意”
  • 暴力で暴力を上塗りするこの世界に、中村哲医師が命懸けで示した「別の道」(想田 和弘) @gendai_biz

    暴力で暴力を上塗りするこの世界に、中村哲医師が命懸けで示した「別の道」 映画「荒野に希望の灯をともす」を観てほしい 一点の曇りもない言葉に受けた衝撃 いま、世界の人々に最も観てほしい映画は何かーー。 そう問われたら、僕はたぶん、劇場版「荒野に希望の灯をともす」(2022年7月23日よりポレポレ東中野にてロードショー)だと答えるだろう。日電波ニュース社の谷津賢二監督が、パキスタンやアフガニスタンでの中村哲医師の活動を、21年間にわたって撮影した映像素材を再編集したドキュメンタリー映画である。 僕が中村の存在を知ったのは、2001年9月11日、あの忌まわしい事件アメリカで起きてまもなくのことだった。 当時、僕はニューヨークに住んでいた。2棟の超高層ビルが轟音とともに崩れ落ちてから、ニューヨークの街は一瞬のうちに星条旗で埋め尽くされた。 同胞を殺されたアメリカ人の悲しみは、やがて怒りと憎しみ

    暴力で暴力を上塗りするこの世界に、中村哲医師が命懸けで示した「別の道」(想田 和弘) @gendai_biz
    Humisawa
    Humisawa 2022/08/16
    “そして米国人の9割が、アフガニスタンへの報復攻撃を望んだ。(…)「飲み水すらもない、食うや食わずの人々を空爆して、いったい何を守ろうというのか」”