休日に自宅でくつろぐ山崎哲男さん(20歳=仮名)。会社は、労基署の許可なく最低賃金を下回る給料で彼を働かせていた。 自動車部品などを製造するトヨタ系列の㈱ファインシンターが、労働基準監督署の許可を得ないまま、最低賃金以下の給料で、違法に知的障害者を働かせていたことが発覚した。同僚や労働組合の働きかけによって労基署が動き、不足分賃金の支払いを命じられたものの、昨年7月の最低賃金法改正にともない「減額特例」が適用され、今度は合法的に最賃以下に。特例で必要となる、給料を下げるための能力テストなどの問題点も浮かび上がってきた。会社はこの違法行為について、当事者と保護者に対し謝罪をしていないという。 Digest 両親と弟妹を支える20歳の大黒柱 夏は室温40℃以上・湿度70% 最低賃金以下で働く障害者 最低賃金の適用除外制度と減額制度とは 給料を下げるための作業能力のデータ採取 月に20万円で5人