資本主義は、多くの富を創造します。 一方で、資本主義は格差を拡大します。この格差を拡大するという資本主義の性質から、戦争、環境破壊、労働条件の低下、福祉の破壊、貧困なども、行き過ぎた資本主義がもたらす弊害だと言われることがあります。 しかし、資本主義以前の社会や共産主義国と比較した場合、資本主義が創造する富は社会を良い方向に変えています。 貧困が当たり前の世界を変えた資本主義 「1人あたりを豊かにすることに資本主義以外の体制は成功していない」と述べるのは、経済学博士の原田泰さんです。著書の『反資本主義の亡霊』では、資本主義を否定する人たちの主張が、格差、戦争、歴史の視点から見て誤解であることを教えてくれます。 経済格差は、資本主義の発展により拡大しています。しかし、格差の拡大で貧困する人が増えているかというとそうではありません。 資本主義以前の社会で、多くの富を得る手段は略奪でした。他国を