<文化的な背景から切り離された安易な実践は、共感力や利他心を失わせる結果になりかねない> 料理人・村田吉弘は日本料理を広めに海外に出向くとき、必ず京都の井戸水を持っていく。本物のだしを作るには、この水が欠かせないからだ。 これには科学的根拠がある。日本の水は世界の多くの地域の水と比べて、著しく硬度が低い。つまりミネラルの含有量が少ない。アメリカ人が食べるアメリカの水で作られた日本料理は、本物の日本料理ではない可能性があるのだ。 これは料理の話に限らない。何であれ地理的・文化的な背景から切り離されると、「似て非なるもの」になることがある。例えば「ナマステ」。現代のインドではただの挨拶の言葉だが、アメリカではヨガの教室で使われるために、神秘的な意味を持つ言葉だと勘違いしている人が多い。 このように文化的な背景から切り離された概念の1つに「マインドフルネス」がある。マインドフルネスとは、今この瞬
![マインドフルネスの落とし穴...より利己的になる人も──米NY州立大研究](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4074d77bbd4037b7dc0610be8bdc3db2406ee4e6/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.newsweekjapan.jp%2Fwoman%2Fassets_c%2F2021%2F08%2F210824P50_MFL_01-thumb-720x480-265592.jpg)