「中国を批判するなら世界貿易機関(WTO)から直ちに脱退せよ」「日米欧も対中ハイテク輸出を規制している」 今年10月、中国によるレアアース(希土類)輸出規制を不当として共同提訴していた日本と米国、欧州連合(EU)の主張をWTOが大筋で認め、中国へ是正勧告する中間報告をまとめたとの報道に、中国版ツイッター「微博」で一斉に反発の声が上がった。レアアースはハイブリッド車(HV)やIT(情報技術)機器に欠かせない材料で、日本企業はかつて、90%以上を中国産に頼ってきた。 WTOに2001年に日米欧の支援で加盟した中国は、その際、レアアース輸出税の原則撤廃を取り決めていた。だが、尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖での10年9月の中国漁船衝突事件を受け、日本などに事実上の禁輸措置を取り、“外交カード”をチラつかせてキバをむいた。 WTOは中国の約束違反を突いたが、実はWTOで審議が行われているうちに、中国にと