3990円のコース。最初に出る生き血は、一匹のスッポンからたった20mlしかとれない貴重なもの。日本酒か焼酎で割ってある。刺身は白子やレバーなどの内臓も使う。自家製の豆腐もつく。最後の雑炊は「すべての作業は雑炊を美味しく食べるためにある」といっても過言ではないほど 「スッポンは鮮度が命。ご注文をいただいてから店内でさばいた新鮮なスッポンをお出しするのが基本です」という店主の川嶋久滋さん。それも、生き血に始まり、刺身、鍋、雑炊、自家製豆腐までついたコースが1人前3990円。「1人でも多くの人にスッポンの美味しいさを知ってもらいたい一心でこの値段を守っています」(川嶋さん)。 しかもスッポンは、国内有数の急流、球磨川が流れる熊本県人吉市で、天然に近い状態でじっくり3年もかけて、生エサで育てた極上のものを中心に使っているというこだわりようだ。 もともとウナギ店で修業を積んだが、妻の実家がスッ