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  • 思考こそが世界を救う 『ハンナ・アーレント』 - HONZ

    まず、ここ数年の間に読んだなかで、いちばん感銘をうけたといっておこう。憲法改正に、在日差別に、いろいろなバッシングに、新しい視点を与えてくれた。人間の『複数性』が重要であると。そして、『思考欠如』は罪悪であると。 ハンナ・アーレント。どれくらいの知名度なのだろう。恥ずかしながら、昨年、この名を冠した映画を見るまで、その業績はおろか名前すら知らなかった。タイムラインで何人もが絶賛している映画を観に行った。しばらく席をたてないくらい息がつまるような内容であった。 ナチス親衛隊の一員として数百万人のユダヤ人を収容所に送ったアイヒマン。1960年に亡命先のアルゼンチンにおいてイスラエルの諜報機関モサドによって拘束、エルサレムに送還され、裁判をうける。アーレントはその裁判を傍聴し、ニューヨーカーにレポートを書く。しかし、その内容ゆえに、ユダヤ人の友人すべてを失う。 これが映画のあらすじだ。自分自身

    思考こそが世界を救う 『ハンナ・アーレント』 - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/05/29
    思考欠如こそ、私たちの時代の明白な特徴の一つのように思われる。
  • 『真実 新聞が警察に跪いた日』 - 栄光からの転落 - HONZ

    時代がいくら変わっても、新聞には変わらない役割があります。その重要な 一つが権力監視、権力チェックではないでしょうか。権力監視の力は弱くなってきたと言われていますが、読者のためにも権力監視の役割を放棄するわけにはいきません。北海道警察の裏金問題の報道は、まさにそうした、新聞来の役割を取り戻すための作業でした。 2004年10月、書の著者・高田昌幸氏が北海道新聞取材班の代表として、報道界最高峰と言われる新聞協会賞を受賞した時のスピーチである。このときの「北海道警裏金問題追及キャンペーン」は素晴らしい仕事であった。一連の調査報道は、このほか日ジャーナリスト会議大賞、菊池寛賞も受賞し、北海道新聞の勇名を日中に轟かせた。事件の取材においては警察との「友好関係」が欠かせない警察記者クラブの記者たちが、よくぞ踏ん張って戦ったものだなあと、私も当時感心した記憶がある。 かっこいいなあ新聞記者。頼

    『真実 新聞が警察に跪いた日』 - 栄光からの転落 - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/05/25
    組織には組織の論理があり、人はそれに翻弄される。
  • 『年収は「住むところ」で決まる』 プログラマーが多い街にはヨガ教室が多い - HONZ

    中国から“ものづくり”を取り戻せ。こんなスローガンが聞かれるのは、かつてのものづくり大国・日だけではない。リーバイスのようなアメリカン・スピリッツを象徴する企業までもが製造拠点の全てを海外に移し、失業率が高止まりするアメリカでも“製造業保護活動家”たちが製造業の復権を強く訴えているようだ。しかし、カリフォルニア大学バークレー校教授で経済学者の著者エンリコ・モレッティは、彼らの主張は多くの誤りに基づいていると指摘する。 そもそも、アメリカの製造業は長年のあいだ拡大を続けており、2009年時点の生産高は中国とほぼ同じである(日の約2倍)。1970年代からの生産高増加と反比例して製造業関連従事者が減少したのは、生産性が飛躍的に向上したから。ジェネラル・モーターズ従業員1人当たり年間生産台数は、1950年代に約7台だったものが、現在では約28台にまで増えているという。この生産性の向上は、エンジ

    『年収は「住むところ」で決まる』 プログラマーが多い街にはヨガ教室が多い - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/05/13
    ハイテク産業は給与水準が高いため、高給取りの社員たちがレストランやヨガ教室などの地元サービス業に大きなお金を落としていく。
  • 『社会はなぜ左と右にわかれるのか』 - 断層を乗り越えるための技法 - HONZ

    保守とかリベラルとか、その手の話題とは願わくば一線を引きたいと思っていたし、あまり深入りせずに真ん中あたりをうろちょろしていると思われたいのが音だ。だが、ここまで明確に人間社会における道徳の機能的価値を晒されると、むしろ知らないことの方が怖くなってくる。 道徳心理学という手法を活用した書の明快すぎる論考には、いささか著者固有のバイアスもかかっていることだろう。だが、冒頭に大部分の分量を割いて、そのスタンスを丁寧に明示している。それは、社会的直観モデルとされる「まず直観、それから戦略的な思考」というもの。つまり直観の概念を重視しながら、人間の性を描き出そうとしている。 このスタンス自体、論争の対象になりうるだろうし、実際、書にはいくつかの批判も寄せられたのだという。だが、紹介されている膨大な新事実を前に、その種の議論が周回遅れの印象を受けるほどの興奮を感じた。 冒頭から、道徳を理解す

    『社会はなぜ左と右にわかれるのか』 - 断層を乗り越えるための技法 - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/05/02
    人間の90%はチンパンジーで、10%はミツバチ。
  • キャバ嬢という矛盾した存在『キャバ嬢の社会学』 - HONZ

    23歳の京大大学院生が、自らキャバ嬢となって潜入捜査!と帯に書かれている文言に惹かれて購入したらこれが大当たりだった。著者が自らキャバ嬢となって体験したことを、社会学のフィールドワークとしてまとめた作品なのだが、普通の女の子がキャバ嬢になるプロセスや、男性がなぜキャバ嬢にいれこんでしまうのか?ということが書かれていて非常に興味深い。著者は1年あまりキャバクラやホステスクラブ(クラブ)などで働き、その世界を内側からみつめている。 著者は昔から「女としての魅力」をお金に変えることを嫌悪していた。水商売の世界で「女」を売りにしている女性を、かわいそうだとも思っていたという。しかし先輩から言われたあるひとことをきっかけに、自分は水商売で働いている女性のことを差別しているということに気がつく。そこで修士論文のテーマをキャバクラ、キャバクラ嬢として、実際に自分がキャバ嬢となることで、自分が忌み嫌ってい

    キャバ嬢という矛盾した存在『キャバ嬢の社会学』 - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/04/06
    客にはあくまで「私はキャバ嬢だけど、キャバ嬢じゃない」という矛盾したメッセージを発しなけばいけない。
  • 『システム×デザイン思考で世界を変える』by 出口 治明 - HONZ

    一小さな大学院、慶應SDM(システムデザイン・マネジメント研究科)のPRである。しかし、PRでありながら、とても面白いし、またストンと腹落ちするのだ。これから社会に巣立とうとしている若い皆さんはもちろん、社会人にも書の一読をお薦めしたい。このには、明日の仕事にすぐにでも役立つ考えるヒントがたくさん散りばめられているのだから。 システムデザインとは何か。それはシステム思考とデザイン思考の融合であるという。システム思考とは物事をシステム(要素間の関係性)としてとらえることで、要するに「木を見て森も見る」ということである。デザイン思考とは、ここでは「観察(オブザベーション)、発見(アイディエーション)、試作(プロトタイピング)を何度も繰り返しながらチームで協創する活動」と定義されている。論理を重視するシステム思考と、感性も動員するデザイン思考の両方を融合することでさまざまな課題が解決

    『システム×デザイン思考で世界を変える』by 出口 治明 - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/03/30
    「まじめ」より「楽しさ」や「ワクワクすること」こそ。
  • 『エロの「デザインの現場」』 - R18の想像力 - HONZ

    なにもかもが久しぶりの経験であった。 書店でなかなか見つからず、店員さんに「『エロのデザインの現場』って、ありますか?」と聞いてちょっと恥ずかしかったこと。電車の中で隣の人に覗きこまれないよう、表紙に角度をつけてガードしながら読まなければならなかったこと。家に帰ってきてからもに見つからぬよう、大きめの写真集の隙間に背を奥側に向けてしまうなど細心の注意を払わなければならなかったこと。 誤解のないように強調しておくが、書は別にエロではない。エロのデザインを司った男たちの物語、そしてその制作現場について書かれたである。だが、それでも眉を潜める人というのは少なからずいるだろう。かくもエロには人権がない。しかし書を一読するだけで、エロは恥ずかしくて隠さなければならないものというイメージがきっと払拭される。 登場する9人のデザイナーは、いずれもエロのデザインをすることが好きでかっこい

    『エロの「デザインの現場」』 - R18の想像力 - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/03/02
    エロ本をエロくない方の目で眺めてみたら、何が見えてくるのか?そんな深淵なる課題に、果敢に挑んだ一冊。
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    怖い…でも見たい!怪異と戦う弱小少年!『ミヤコ怪談』第9話前編 2018年10月01日 気弱な少年と不良少女のジュブナイルホラー。 虐められっこの草弥は、クラスメイトに脅されて、「タタリ場」への調査に向かうのだが、出会ったのは、世にも恐ろしい妖怪の数々だった… 「ミヤコ怪談」はメデ...

    マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/02/26
    祝・電子書籍化!
  • 【連載】『家めしこそ、最高のごちそうである。』 第7回:まず最初に、食材から考えること - HONZ

    稀代のジャーナリストが語る、家庭料理の極意。「家めし」の美味しさを追求していったら、答えはシンプルなものへと辿り着いた。第7回からは、いよいよ実践編。献立の組み立て方の一部を紹介します。 「今夜の晩ごはんはどうしよう? なにつくるかな?」 夕方になってそう考えたとき、なにをまず最初に頭に浮かべますか? たぶんけっこう多くの人が、「今日はハンバーグ!」「カレーかな」「夜はパスタにするか」 と、料理名を最初に頭に浮かべているのではないでしょうか。 でもこれ、あまり良くない方法なんですよね。どうしてかといえば、頭で思いつく料理名のバリエーションなんてそんなに多くないから。 よくある夫婦の会話に、 「今日の晩ごはんはなにべたい?」 「うーん……カレー?」 「またカレー? ほかに思いつく料理ないわけ?」 なんてのがありますが、いきなり「思いつく料理を考えよ」と迫られても、よほど料理好きでもない限り

    【連載】『家めしこそ、最高のごちそうである。』 第7回:まず最初に、食材から考えること - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/02/26
    「今日はハンバーグにしよう」じゃなくて、「今日は大根を食べることにしよう」というところからはじめる。
  • 【連載】『家めしこそ、最高のごちそうである。』 第6回:美食でもなく、ファスト食でもなく - HONZ

    稀代のジャーナリストが語る、家庭料理の極意。「家めし」の美味しさを追求していったら、答えはシンプルなものへと辿り着いた。第6回は、私達の自己表現からのあり方を考えます。 珍しくて高い材を使い、お金がかかり、ブランド志向な「美」ではなく。 お金はかからないけど、不健康で太ってしまうスーパーの総菜や半調理品、コンビニのような「ファスト」ではなく。 さらにいえば、健康的かもしれないけれど、意外とお金はかかるし、つくるのに手間がかかって面倒そうな「自然」でもなく。 そうじゃない中間のあたりに、もっと健康的でもっと美味しくて、お金もかからず、そしてかんたんで「シンプル」があるということを提案したいのです。 そもそも今の日人のって、美とコンビニの両極端にかたよりすぎだとわたしは思っています。日常的には「不健康」ばかりをべている人が多いですよね。 コンビニやスーパーで売ってるお

    【連載】『家めしこそ、最高のごちそうである。』 第6回:美食でもなく、ファスト食でもなく - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/02/25
    着飾らなくてもいいから、日常を大切にすること。日常がだれに見られてもいいように、きちんと生活すること。
  • 【連載】『家めしこそ、最高のごちそうである。』 第5回:健康的な食生活はだれでも送れる - HONZ

    稀代のジャーナリストが語る、家庭料理の極意。新聞記者時代の激務による影響で体調を崩した佐々木さんは、断を経験することによって日常生活を見直すきっかけをつかみます。第5回は、断体験以降に考えた、これからのライフスタイルについての話。 わたしの日常生活は、とてもシンプルになりました。たいてい朝は午前6時に目覚め、メールチェックとインターネットでの情報収集。ツイッターで私をフォローしてくれている約20万人の人たちに向け、今日気になった記事を毎朝10ほど紹介しています。 8時になるとパソコンを閉じて、スポーツジムへ。決まったように時速10キロで5キロ走ります。 帰宅するとと自分の分のブランチを作り、洗い物も終わらせるとコーヒーを淹れ、そしてお昼ごろから仕事を開始。取材や講演などのない日は、こぢんまりとした静かな仕事部屋で一日中原稿を書いています。ずっと資料のや論文を読みこんでる時もありま

    【連載】『家めしこそ、最高のごちそうである。』 第5回:健康的な食生活はだれでも送れる - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/02/24
    不確実な時代だからこそ、生活だけでも構築的に。
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    怖い…でも見たい!怪異と戦う弱小少年!『ミヤコ怪談』第9話前編 2018年10月01日 気弱な少年と不良少女のジュブナイルホラー。 虐められっこの草弥は、クラスメイトに脅されて、「タタリ場」への調査に向かうのだが、出会ったのは、世にも恐ろしい妖怪の数々だった… 「ミヤコ怪談」はメデ...

    マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/02/22
    5~6巻でしっかり完結出来たら21世紀を代表する本格SFミステリー漫画になると思う。
  • 『第五の権力 Googleには見えている未来』 - 拡張現実型の未来予測 - HONZ

    この地球上で、国家のリーダーとしての視点から”今”を語れる人というのは195人ーーすなわち世界の国の数と等しいだけの人数が、少なくとも存在する。それでも、その言説の多くは現実空間のものに限定されてしまうであろう。 これを仮想空間に置き換えて考えてみると、どうなるだろうか。国家規模の広い視点から”今”を語れる人というのは、世界に数人しか存在しないのかもしれない。いわゆるAppleGoogle、Facebook、Amazonといった超国籍企業のトップたちである。 その中の一つ、Google社のCEOを長らく務め、現在会長の座に収まっているのが、書の著者の一人、エリック・シュミットである。まるでSFの題材のような世界を、現実的なビジネスと捉えて分け入っていくGoogle社。その会長が予測する未来となると、否が応でも期待は高まる。 未来予測である以上、どのような歴史観に立脚しているのかというこ

    『第五の権力 Googleには見えている未来』 - 拡張現実型の未来予測 - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/02/22
    将来は「仮想国家」が生まれ、現実国家のオンライン空間を揺るがす可能性がある。
  • 『世界を動かす消費者たち』 10兆ドルの新市場 - HONZ

    書は、中国とインドに出現しつつある巨大な消費者層についてのだ。個人的には「消費者」という単語に「働く人」の対極のような印象を持っていたが、今回改めて、夕飯の買出しに来た人は働いていないのか、などと考えていたら怪しくなった。「消費」という響きが私に与える楽しさ、これはいったい何だろう?「消費」を自己表現と考えれば、時には「生産」で発揮できない人の意思だと思えば、書で描かれているのはインドや中国の一般の人たちが大事に思っている何かであり、遊びであり、ある種の夢である。 書はボストン・コンサルティング・グループの消費者研究関連のリーダー4名によるものだ。2名はインド・中国を母国とし、現地で活動している。原題が“The $10 Trillion Prize”であるように、中国とインドの消費者が商品・サービスの購入に費やす金額は、2020年までに現在の3倍になり、年間10兆ドル規模に達する

    『世界を動かす消費者たち』 10兆ドルの新市場 - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/02/21
    中国とインドに出現しつつある巨大な消費者層についての本。
  • HONZ活動記 ー 佐々木俊尚さんに”家めし”の極意を教わってきた! - HONZ

    佐々木俊尚さんといえば、ITジャーナリストである一方で、料理の腕前も相当なものであることをご存知だろうか? お昼時になるといつも、夫人の松尾たいこさんのFBページには、色鮮やかな卓の写真がアップされる。 それらを眺めながら、僕もいつかこんな風に料理の出来る男になりたいものだと、かねがね思っていた。 そんな佐々木さんが、ついに2月27日『家めしこそ、最高のごちそうである。』という料理を出すことになったという。これはHONZにかこつけて料理を教わる千載一遇のチャンスではないかということで、ご人に直接頼んでみたところ「OKです。」との回答をいただいた。 とはいっても、不肖私、料理経験など全くなく、厨房というよりもどちらかというと中二病の方がお似合いな感じ。しかも、かつて佐々木さんと一緒にもんじゃ焼きをべに行った時には、鉄板そっちのけでべてばかりいたため「当事者性がない」とのお叱りを受け

    HONZ活動記 ー 佐々木俊尚さんに”家めし”の極意を教わってきた! - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/02/11
    まずは食材から考えること。
  • 『ヤンキー経済』六本木からも丸の内からも見えない世界 - HONZ

    書は業種や職種によっては、いますぐ役に立つビジネス書である。最終章のタイトルは「これからの消費の主役に何を売るべきか」。その最終章にはたった780円でこんなに教えてもらっていいのかというほどたっぷりと、具体的なビジネスのアイディアが満載なのだ。 たとえば、これからのビジネスとして、ネットでの有名ブランドの中古品販売は流行るはずだ。その場合はPCサイトではなく携帯サイトでなければならない。決済はアプリ課金のように電話料金に上乗せするべきだ。操作をできるだけ簡単にし、アイコンをかっこ良くしないと失敗するかもしれない。 たとえば、自動車メーカーは極限まで装備を簡素化することで安くした大型ミニバンを作るべきだ。ユーザーには「いかつめ」なライトやバンパーを徐々に自分で後付できる余裕を残すべきた。 たとえば、旅行代理店は家族同士による大部屋宿泊ディズニーリゾートツアーを作るべきだ。パークのチケット代

    『ヤンキー経済』六本木からも丸の内からも見えない世界 - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/02/11
    「いずれはアルファードかエルグラントが欲しい。車は大きければ大きいほど良いと、地元友達は皆思っている。早くオーナーになって友達に『やるじゃん』と言われたい」。
  • 『小林秀雄対話集 直観を磨くもの』文庫解説 by 石原千秋 - HONZ

    「わかる」ことと「わからないこと」のはざまで 恥ずかしい思い出話からはじめよう。 私にとって小林秀雄の批評は高校生時代の愛読書だった。当時は文庫でかなり出ていたから、文庫にあるものはすべて読んだ。初期の「様々なる意匠」も当然読んだ。それで、文学青年でもあった担任の国語の先生に、「こんど、「ようようなるいしょう」を読みました」と、自慢げに報告した。一瞬間があって、先生は「そうか」とだけ言った。 大学生になればさすがに、これはこの批評が書かれた当時流行していたイデオロギーを「さまざまなる意匠」にすぎないと喝破した、小林秀雄の原点をなした批評だとわかった。高校生時代の恩師の「そうか」という一言がここで効いた。恩師が賢しらに「さまざま」だと訂正しなかったことが、私のその後の理解を深めたように思う。 教育は、こういうものかもしれない。今度、小林秀雄の「対話集」を読みなおして、彼の放言に近い言葉の数々

    『小林秀雄対話集 直観を磨くもの』文庫解説 by 石原千秋 - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/01/11
    「わかる」ことと「わからないこと」のはざまで。
  • 『ウェアラブルは何を変えるのか?』 - ヒトとコンピュータの共進化 - HONZ

    昨年くらいから急速に話題に上ることの多くなってきた「ウェアラブル」というテーマ。概念自体は、アニメやSFの世界を通して昔から見られたものの、グーグル・グラスやスマートウォッチなどの動きを通じて日を追うごとにリアリティを増してきた。 だが書『ウェアラブルは何を変えるのか』は、リアリティ溢れるウェアラブルの「今」を描いたというよりは、現在表面化してきている出来事を材料に新たな未来像を再構築したと言った方が正しい。ターゲットとしているのは2020年。ウェアラブルがこうなって行くのではないかというヨミと、こうなって欲しいという願望と、こうなるべきだというビジョンが、バランスよく織り交ぜられている。 その未来像を一言で表せば、「ウェアラブルの登場により、コミュニケーションは無意識の領域へと進出し、ヒトとコンピュータは共進化を遂げる」というものである。こう書くとやはり遠い世界の話のような印象を受ける

    『ウェアラブルは何を変えるのか?』 - ヒトとコンピュータの共進化 - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2014/01/03
    コミュニケーションの領域とテクノロジーは不可分な時代に。
  • 『増補新版 「格差」の戦後史』 混乱・一億総中流・階級断絶 - HONZ

    戦後日は格差の少ない中流社会だった、小泉改革が格差を拡大させた、日はいまだに苛烈な学歴社会だ。日の「格差」を象徴するようなこれらの言説は、マスメディアでも繰り返し喧伝され、広く浸透してきた。しかし、「格差が少ない」とは具体的にどのような状態なのか、格差が拡大するとは何が大きくなることを意味するのか。そもそも、「格差」とは何で、どのように分析されるべきものなのか。 著者は、大規模調査による数字をベースに、「格差」にまつわる神話を一つずつ検証していく。また、戦後を以下のように5つの時代に分け、マクロな視点から日社会がどのように変遷を遂げてきたかを明らかにする。そして最後には、「アンダークラス」という新たな階級が誕生した2000年代が描かれる。 第Ⅰ期:混乱の続く、戦争直後の5年間 第Ⅱ期:経済復興とともに格差が拡大した50年代 第Ⅲ期:高度経済成長を遂げ、格差が縮小した60年代 第Ⅳ期

    『増補新版 「格差」の戦後史』 混乱・一億総中流・階級断絶 - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2013/12/23
    日本の格差は今後どのように変化していくのか。私たちはどのように格差と向き合うべきなのか。
  • 「子どもと一緒に読める」ベスト3冊(クジラ編) - HONZ

    大人も楽しめる子供向けの3冊を紹介する。テーマはクジラ。子どもを将来クジラやイルカの専門家にさせようと目論んでいる大人は即買いものばかりだ。 まず一冊目は、2011年の読書感想文コンクール課題図書にも選ばれている『クジラと海とぼく』。クジラはなぜ人間や船に近寄ってくることがあるのか、著者がどうやって海洋学者になったか等、大人も時間を忘れて読みふけってしまう内容が満載だ。ザトウクジラの絵が描かれている装丁や挿絵の多さは子どもにとって魅力的。子どもの前でこれ見よがしに読めば寄ってくること間違いなし。

    「子どもと一緒に読める」ベスト3冊(クジラ編) - HONZ
    SasakiTakahiro
    SasakiTakahiro 2013/12/16
    マーケティングというものがハッキングに侵食され、科学的なものへと変貌を遂げるダイナミズム。