フィリピン・マニラで、蚊帳の中で赤ちゃんをあやす母親(2014年12月7日撮影)。(c)AFP/NOEL CELIS〔AFPBB News〕 殺虫剤の歴史を調べると、必ず出てくるDDT。なぜ必ず出てくるのかというと、化学合成された最初の殺虫剤であり、それまで天然由来の物質を使ってきた殺虫剤の歴史を塗り替えるほどの、きわめて大きな社会的貢献を果たしたからです。にもかかわらず、DDTは今では農薬の“悪の象徴”のような扱いを受けています。 改めて、このDDTの歴史を振り返りながら、薬剤のリスクとベネフィットについて考えてみたいと思います。 製品化の功績でノーベル賞も DDTとは「Dichloro Diphenyl Trichloro ethane」の頭文字をとったもので、化学構造に塩素を多く含むことが特徴です(有機塩素系)。 1873年、オーストリアのオトマール・ツァイドラーが書いた博士論文に製
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