朝起きて「中央公論」下書きの原稿でアタリをつけた発言に、インタビューの録音テープから正確に起こす。 インタビューって、同じ一時間でも、たくさん話して密度があるときと、いつのまにか過ぎてしまうときってある。 ところでいま気づいたんだけど、山崎貴監督はオダギリジョーに似ているんじゃないか。 複数の取材テープがあるのだが、江戸東京たてもの園の担当の方が思いのほか長時間熱く語ってくださったのも嬉しかった。 合間にDVD「昭和30年代の日本・家族・生活」(桜映画社)の「都会のくらし編」を家族と見る。当時の蚊や蝿が人間の命をおびやかす天敵だったこと、そのせいでいまや郷愁の場所である「空き地」が危険な場所でもあったこと、ゴミは殺菌さえすめば平気で庭先に埋めて、見ようによっては家々で「自己循環」できていたこと、おそらくいまよりゴミは大地に還るのに不純物がなかったであろうこと、つまり自然の循環の中に人間が都