オープンリールのテープレコーダーやブラウン管のテレビなど、古い電化製品をユニークなコンセプトと最新の技術で楽器へとよみがえらせ、世界を股にかけて独自の表現を生み出し続ける音楽家/アーティストの和田永さん。現在進行中のプロジェクト「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」は都市のゴミたちによる民族音楽の祭典を目指している。そんな和田さんの、その独特の世界観と発想の源泉を探る。(撮影:加藤甫) 世界が注目する才能「Open Reel Ensemble」 オーディオ機器としては過去の遺物となって久しいオープンリールのテープレコーダー。そのリールをまるでターンテーブルにようにスクラッチしたり、その場でフルート演奏などを録音してアナログなサンプリングマシンとしたり、Arduino経由で複数台のシンクロ再生や iPhone からの遠隔操作を可能にする改造を施したり、といった方法で、最先端の楽器として見