東京電力は、福島第一原子力発電所から流出した放射性物質が海で広がるのを抑える対策の一つとして、汚染水が流出した場所の周辺に、放射性セシウムを吸着する効果がある「ゼオライト」という鉱物の投入を始めました。 この「ゼオライト」とは? ゼオライトはケイ素と酸素とアルミニウムでできた鉱物です。 表面にたくさんの非常に小さい穴があり、その直径は1センチのおよそ2000万分の1以下と水や窒素の分子よりもひと回り大きい程度です。 また構造の中にあるナトリウムなどのプラスイオンを「イオン交換」という作用で放出し、代わりに別のプラスイオンの物質を取り込むという電気的な性質を持っています。 この2つの特徴を利用して、汚れやにおいのもとになる物質を吸着する効果があり、粉末やさまざまな大きさに固めた状態で家庭用の脱臭剤や洗剤、農業用の土壌改良剤などとして広く使われています。 ゼオライトの性質に詳しい早稲田大学理工