世界遺産で特別史跡の平城宮跡(奈良市)で、文化庁が復原整備を進めている奈良時代前半の宮殿建築「第1次大極殿正殿」の覆い屋(素屋根)を外す最終段階の作業が22日行われ、古代の巨大建築がほぼ全ぼうを現した。23日に来年元日の開幕100日前を迎える「平城遷都1300年祭」のシンボルとして人気を集めそうだ。 大極殿は天皇が出御(しゅつぎょ)し、国家的儀式が行われた平城宮の中心建造物で、幅約44メートル、奥行き20メートル、高さ27メートルの規模で復原。重層建築の瓦ぶき屋根の東西に設置された黄金色の鴟尾(しび)や朱色の柱などが壮麗な姿を見せている。 建物本体はすでに大半が完成。5月から覆い屋の撤去作業が行われてきた。