ビジネスも大学の“知”も国境を越えるのが当たり前の時代にあって、世界で生き抜く人材の「あるべき姿」とは──。日本を代表する世界的な小売業「ユニクロ」の創業者と、 霊長類学者の京都大学総長が次代を担う若者の課題と希望について熱く語り合った。 山極 人材育成とは直接つながらない話かもしれないけど、柳井さんに会ったらぜひ聞きたいと思っていたことがあります。柳井さんは、ファッションって何だと思いますか。私は自己主張だと思うんです。 人間が生きていく上で必要不可欠な衣食住のうち、「食」と「住」は1人では手に入れにくいものです。しかし「衣」だけは自分で選ぶことができる。自分で選んだものを自分で身に着けることができるわけだから、自己主張につながる。どうでしょう。 柳井 なるほど。確かに社会生活を営む上で、自分はこういう人間だということを表すという意思が衣服にはあると思います。軍服や宗教服は、その最たるも
![ゴリラ研究者と服の革命家、「人材」を語る](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/eff738e64bba843acad4debe562e1ed0db828a1a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkei.com%2Fatcl%2Freport%2F15%2F278202%2F070800042%2Ffb.jpg)