ナチュラファームの「エイビアリー」と呼ばれる立体型平飼い鶏舎。止まり木や巣箱、砂浴びのできる運動場などを備えている=埼玉県寄居町、太田匡彦撮影 鶏たちは止まり木で体を休め、もみ殻を敷いた床面の運動場では砂浴びもでき、巣箱に入れば落ち着いて卵を産める……。横幅18メートル、奥行き80メートルの体育館のような鶏舎で、新鮮な水と餌を提供されながら、1万数千羽の鶏が自由に動き回っていた。卵を集めたり、ふんを回収したりといった作業は自動化されている。 アジアで初めて立体型の平飼い鶏舎「エイビアリー」を導入したナチュラファーム(埼玉県寄居町)。社長の一柳憲隆さん(51)が鶏舎を案内してくれた。 エイビアリーによる飼育を、一柳さんは「楽しい」と表現する。「たまに巣箱以外のところに卵を産んだりして、人の思い通りにならない時もある。そういうことがあれば、じゃあどうすればいいのか考え、工夫をする。生き物を飼っ