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ブックマーク / www.tokyoartbeat.com (14)

  • 【対談】山田五郎と村上隆が、近現代の日本の美術史から読み解く「なぜ村上隆は嫌われるのか?」

    美術の近現代史の歪みが生んだ、村上隆の「嫌われる理由」村上:今日はありがとうございます。山田さんのYouTube番組は、ずっと拝見していました。 山田:「村上隆 もののけ 京都」は、お世辞抜きで期待以上に良かったですよ。《お花の親子》(2020)が東山を借景にした日庭園の池にじつによくフィットしていましたし、《風神図》《雷神図》(ともに2023〜24)にしても、《洛中洛外図 岩佐又兵衛 rip》(2023〜24)にしても、力作ですよ。 京都で開催する必然性のある展覧会になっているところがすばらしいと思いました。 村上:今日は山田さんに、クリティカルに忌憚(きたん)のない解説をいただけるという期待をしています。じつは、2020年オリンピックの東京開催が決定した2013年9月7日(日時間8日)の、その5分後に、「村上隆だけにはキャラクターを作らせたくない」という言葉がTwitter(現

    【対談】山田五郎と村上隆が、近現代の日本の美術史から読み解く「なぜ村上隆は嫌われるのか?」
  • 映画『ボーはおそれている』アリ・アスター監督×大島依提亜×ヒグチユウコ【座談会】最新作やポスターデザインについて語り合う

    『へレディタリー/継承』(2018)、『ミッドサマー』(2019)で、ホラー映画のジャンルを刷新する表現を見せ、多くの映画ファンの心を鷲掴みにしたアリ・アスター監督。その最新作『ボーはおそれている』が2月16日から全国公開される。 主人公ボーを演じるのは名優ホアキン・フェニックス。 日常のささいなことでも不安になってしまう男ボーは、母が突然怪死したことを知る。母の家へ駆けつけようとするが、奇妙で予想外な出来事が次々と起こり、その道行きは夢か現実かもわからない神話的なファンタジーの様相を帯びていく。ブラックユーモアに彩られた鮮やかな場面展開、続々と登場する怪しすぎる人物たち、やがて明らかになる母親の威圧的な存在感──。母と息子における支配と服従、愛と憎しみ、帰郷と脱走、といった複雑怪奇な(そして普遍的な?)関係をめぐる壮大な“オデッセイスリラー”だ。

    映画『ボーはおそれている』アリ・アスター監督×大島依提亜×ヒグチユウコ【座談会】最新作やポスターデザインについて語り合う
  • 奈良美智ロングインタビュー(後編)。願い続けてきたPEACE、旅と場所づくり、アートよりももっと自由な人生を求めて

    アーティスト・奈良美智にとっての故郷、そして「はじまりの場所」がテーマの個展「奈良美智: The Beginning Place ここから」(10月14日〜2024年2月25日)が行われる青森県立美術館でインタビューを行った。後編では、展覧会のハイライトとなる部屋と平和への思い、旅やコミュニティ、自由など、作家を貫く思想について話が及んだ。(聞き手・文:宮村周子)

    奈良美智ロングインタビュー(後編)。願い続けてきたPEACE、旅と場所づくり、アートよりももっと自由な人生を求めて
  • 映画『怪物』はなぜ性的マイノリティを描きながら不可視化したのか。映画製作の構造的な問題を考える(文:久保豊)

    クィア・パルム賞の受賞前夜クィア・パルム賞とは、性的マイノリティやフェミニストの登場人物、また、それらに関わる事柄を描く長編・短編作品のみならず、家父長的なジェンダー規範への異議申し立てを試みる作品に与えられる賞である。 カンヌ国際映画祭の公式部門とは独立した賞として2010年に始まり、その選出の対象には、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に加えて、その他のセクション(国際批評家週間、監督週間、ある視点部門、ACID部門)に出品された作品すべてが含まれる。クィア・パルム賞の射程は広いものの、これまでの受賞作は、『BPM ビート・パー・ミニット』(ロバン・カンピヨ、2017)、『燃ゆる女の肖像』(セリーヌ・シアマ、2019)、『Joyland』(サイム・サディック、2022)といった、トランスジェンダー、同性愛者、同性へ性的に惹かれる人々などの経験を描く作品に与えられてきた。 そのような

    映画『怪物』はなぜ性的マイノリティを描きながら不可視化したのか。映画製作の構造的な問題を考える(文:久保豊)
  • 新海誠監督『すずめの戸締まり』レビュー:「平成流」を戯画化する、あるいは〈怪異〉と犠牲のナショナリズム(評:茂木謙之介)

    新海誠監督の最新作『君の名は。』(2016)、『天気の子』(2019)に続く、新海誠の監督映画すずめの戸締まり』(以下映画『すずめ』)は、前2作に続き、災害によって切断された日常を補綴する若年の男女の物語を描いた、観客の期待の地平をいっさい裏切らないエンタメ大作である。 九州・宮崎在住の高校生・岩戸鈴芽が登校中に出会った東京の大学生・宗像草太は、代々「閉じ師」と呼ばれる職能を司る家の末裔であった。閉じ師は、全国の廃墟に存する「後ろ戸」と呼ばれる扉を、儀礼を用いて閉じるという「家業」を受け継ぐ。後ろ戸は「すべての時間が同時にある場所」にして「死者の赴く場所」である「常世」と繋がっており、開くと中から「善くないもの」が出てきてしまうという。その後ろ戸を偶然開いてしまった鈴芽は、そこに配置されていた「要石」を引き抜いてしまい、大地震を引き起こす「みみず」と呼ばれる存在をこの世に出してしまう。草

    新海誠監督『すずめの戸締まり』レビュー:「平成流」を戯画化する、あるいは〈怪異〉と犠牲のナショナリズム(評:茂木謙之介)
  • ストリップの現在進行形:ダンスのハードコアここにあり。女性客も惹きつける現代ストリップの新たな表現とは

    ダンス批評家の武藤大祐がいまもっとも「ダンスが熱い」場所だと語るのが、ストリップ劇場だ。近年、女性をはじめとする新しい客層を呼び込み、「媚びない」美とエロスが新たな文脈を生み出している。その背景にある歴史と事象、そして踊り子たちが見せる新たな表現とはどのようなものなのか。 ノスタルジーではなく最前線おそらくいま、もっともダンスが熱い状況を呈しているのはストリップ劇場といって過言ではない。しばしば「失われゆく昭和遺産」などとノスタルジックに語られがちなストリップが、いつの間にか無数の個性的な「踊り子」たちの表現が炸裂するアリーナへと変貌していたのである。筆者も2021年初めからハマり込み、以後毎週のように通っている。 踊り子たちの演目は基的にセルフ・プロデュースによる約15分ほどのソロで、選曲・衣装・振付によってじつに様々な世界を展開する。もちろん脱衣があるため18歳未満は入場できないし、

    ストリップの現在進行形:ダンスのハードコアここにあり。女性客も惹きつける現代ストリップの新たな表現とは
  • 「おかんアート」が不可視化しているものとは何か。「Museum of Mom's Art ニッポン国おかんアート村」レビュー(評:山崎明子)

    ▶︎ 都築響一+「下町レトロに首っ丈の会」キュレーションによる「Museum of Mom's Art ニッポン国おかんアート村」が、東京都渋谷公園通りギャラリーにて1月22日~4月10日に開催されている。「おかんがつくるアート」のことと展が定義する「おかんアート」とはなんなのか、その歴史的文脈をふまえて解説。視覚文化論、美術制度史、ジェンダー論を専門とし、手芸とアートの関係をジェンダーの視点から研究してきた山崎明子(奈良女子大学教授)が論じる。【Tokyo Art Beat】 「おかんアート」の前で思考する「おかんアート」というものが以前から気になっていた。一目見て自分の身近にあったもので、懐かしいと感じる作品が多い。私自身、子供時代にこれらを母と作った記憶がある。小学生でも作れるもので、こうしたモノを作りながら縫う・編む・結ぶなど手芸の基技術を知らずに学んだのだと思う。東京都渋谷

    「おかんアート」が不可視化しているものとは何か。「Museum of Mom's Art ニッポン国おかんアート村」レビュー(評:山崎明子)
  • 「やっぱり写真は永遠に近いと思う」。写真家、石内都が語る写真・傷・女であること(前編)

    Tokyo Art Beatのリニューアル企画「Why Art?」は、映像インタビューを通して百人百様のアートへの考えを明らかにする企画。同企画の一環として、注目のアーティストにインタビューを行った。第1回は人々の身体に残る傷跡、母の遺品や被爆遺品などを被写体としてきた写真家の石内都にインタビュー。石内はこれまで何を思い、何を撮ろうとしてきたのか。 幼少期から青春期までを過ごした横須賀の街を撮った写真シリーズ「絶唱、横須賀ストーリー」で写真家デビューした石内都。以後、赤線跡の建物、人々の身体に残る傷跡、自身の母親の遺品や被爆遺品などを被写体に、40年以上にわたり写真を撮り続けてきた。 1979年に木村伊兵衛賞を受賞、2005年にはヴェネチア・ビエンナーレ日館代表作家として選ばれ、14年には写真界のノーベル賞とも言われるハッセルブラッド国際写真賞を受賞するなど国際的な評価も高い石内は、これ

    「やっぱり写真は永遠に近いと思う」。写真家、石内都が語る写真・傷・女であること(前編)
  • 「芥川賞」「芸術選奨」「岸田戯曲賞」「日本アカデミー賞」などの男女比率の偏りが明らかに。ジェンダーバランス調査の一部結果発表

    近年、表現活動の場におけるハラスメントの問題が度々報道されている。ハラスメントが起きる大きな要因のひとつに、選定や評価を行う側とそれを受ける側とのジェンダーバランス(男女比率)の不均衡があげられる。 この問題について、表現の現場調査団が2021年4月より調査を実施。表現の学分野ごとに知名度の高い賞やコンクール、コンテストなどにおける審査員および受賞者、また教育機関における教員や学生のジェンダーバランス調査し、来年3月に調査結果を発表する。これに先駆けて、12月9日に記者会見を行い、調査の中間報告を発表した。 表現の現場調査団は、表現活動の場におけるハラスメントの実態調査や啓蒙活動などを行う有志団体。2020年11月に設立され、アーティストや映画監督、俳優などの14名のメンバーを中心に設立・運営されている。また、調査協力には評論家の荻上チキ(一般社団法人 社会調査支援機構チキラボ)らも参加

    「芥川賞」「芸術選奨」「岸田戯曲賞」「日本アカデミー賞」などの男女比率の偏りが明らかに。ジェンダーバランス調査の一部結果発表
  • 「謎解き」と分断:黒瀬陽平 レビュー「目 非常にはっきりとわからない」

    2019年11月、千葉市美術館にて行われた、アーティストグループ「目【mé】」の大規模個展「非常にはっきりとわからない」。展を美術家、美術批評家の黒瀬陽平がレビュー。 空間を大規模に変容させる作品を手がけてきた現代アートチーム「目[mé]」は、荒神明香(アーティスト)、南川憲二(ディレクター)、増井宏文(インストーラー)を中心メンバーに、不確かな現実世界を人々の実感に引き寄せようとする作品を展開してきた。そんな「目【mé】」の美術館での初の大規模個展「目 非常にはっきりとわからない」が2019年11月、千葉市美術館で行われた。どこからともなく「ネタバレ禁止」の触れ込みが立ち上がり、SNSを中心に大きな話題を呼んだ展を、美術家、美術批評家の黒瀬陽平がレビューする。 展示風景 Photo by Max Pinckers 「謎解き」と分断 展示会場は、たくさんの来場者でにぎわっていた。 観客

    「謎解き」と分断:黒瀬陽平 レビュー「目 非常にはっきりとわからない」
  • 子どもとアートをつなぐ場所【後編】 東京国立近代美術館エデュケーター・一條彰子さんインタビュー

    大人も子どもも楽しめる!東京国立近代美術館の教育プログラム。あなたもプログラムを通して鑑賞をより深めてみては 前編はこちら 東京国立近代美術館(MOMAT)では、学校や先生向けのプログラム、一般向け、子ども・ファミリー向けのプログラムなど、多様な教育普及プログラムを展開しています。 毎日、コレクション展で開催されている一般向けの所蔵品ガイド(ギャラリートーク)はもちろん、子ども向けのプログラムや教材にも、大人でもやってみたくなるようなものがたくさん。そんな魅力的なプログラムとツールをご紹介します。 MOMAT2階からイサム・ノグチ「門」をのぞんで。「セルフガイドプチ&みつけてビンゴ!」All Photos=Natsuki Morooka 子どもたちにも「対話型の鑑賞」を。スクールプログラム インタビュー取材の前日に、東京国立近代美術館におじゃまして、関東のとある小学校の6年生が参加したスク

    子どもとアートをつなぐ場所【後編】 東京国立近代美術館エデュケーター・一條彰子さんインタビュー
  • 関係の発生

    空気や地面等、私達がそのあまりの偏在性のせいで日頃関心を向ける事の少ない要素に対しての田口氏の大胆な介入は、私達が日常生活として体験するものを構築している様々な関係性に対しての新しい意識を生む。様々な物事の間の関係性というのは田口氏にとって最も根的な関心であり、彼は自分の役割を鑑賞者、つまり参加者が既に存在しているのに忘れてしまっている関係性に気付いたり、新しい関係性を築き始めるための舞台を用意する黒子のようなものだという。今回、いくつかのパフォーマンス等で多忙な日帰国の直前に少し時間を頂いて話を伺った。 田口さんは学生の頃からパフォーマンスやインスタレーションといった表現方法を選んできましたけど、それはどういった経緯、意図でそうなったんですか? 僕一番最初は芸大の油絵科に入ったんですけど、大学に入ってからほとんど絵を描かなかったんですよ。一番最初の授業が環境と場について思考作業しなさ

    関係の発生
    akihiko810
    akihiko810 2008/11/06
    インスタレーション>大阪芸術大学主催の国際アートトリエンナーレで大賞を受賞されたアーティスト田口行弘氏にインタビュー
  • 束芋さんとのインタビュー

    現在、原美術館では若手アーティスト、束芋氏(たばいも/1975年兵庫県生まれ)の個展を開催しています。彼女はアニメーションを用いた映像インスタレーション作品を通じて、現代日の暗い側面を探っています。 写真提供:志賀理江子TABlogにおいて、アーティスト、デザイナー、キュレーター、そしてその他アート界の人々とインタビューをする新シリーズの第一弾として、私はこの展覧会に足を運び、そのあと束芋さんにお話しを伺いました。 展覧会タイトル「ヨロヨロン」とは「ヨロヨロ」と「輿論」からアーティストが作った言葉で、「弱い私の唱える論であり、『論』自体はいつも正解を求めない、どちらともとれないヨロヨロしたものである私の考えを表現した言葉だ」 という。社会や「輿論」は特定できるものではなく、また自分自身が世間一般の一部なので、束芋さんは「輿論=自分の論」であると認めつつ、その不安感を作品に吹き込んでいます

    束芋さんとのインタビュー
    akihiko810
    akihiko810 2008/10/11
    アニメーションを用いた映像インスタレーション作品。
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