新海誠監督『すずめの戸締まり』レビュー：「平成流」を戯画化する、あるいは〈怪異〉と犠牲のナショナリズム（評：茂木謙之介）

新海誠監督の最新作『君の名は。』（2016）、『天気の子』（2019）に続く、新海誠の監督映画『すずめの戸締まり』（以下映画『すずめ』）は、前2作に続き、災害によって切断された日常を補綴する若年の男女の物語を描いた、観客の期待の地平をいっさい裏切らないエンタメ大作である。 九州・宮崎在住の高校生・岩戸鈴芽が登校中に出会った東京の大学生・宗像草太は、代々「閉じ師」と呼ばれる職能を司る家の末裔であった。閉じ師は、全国の廃墟に存する「後ろ戸」と呼ばれる扉を、儀礼を用いて閉じるという「家業」を受け継ぐ。後ろ戸は「すべての時間が同時にある場所」にして「死者の赴く場所」である「常世」と繋がっており、開くと中から「善くないもの」が出てきてしまうという。その後ろ戸を偶然開いてしまった鈴芽は、そこに配置されていた「要石」を引き抜いてしまい、大地震を引き起こす「みみず」と呼ばれる存在をこの世に出してしまう。草

[REV]

映画からするとこう読めるが、監督はここまでは考えてないと思う…

[fatpapa]

ナマズの頭と尾を抑える要石伝承と地鎮・護国という神道的要素はオカルト好きなだけで天皇云々も好きだろうが深読みしすぎ、自然災害も人間の齎した禍という設定を被災者被災地を貶める天譴論とするのも神経質すぎ

[zatpek]

お、これはいい感じに痛烈な。/天譴論:だから猫なのか、と逆に腑に落ちた。気まぐれ相手に畏敬は抱きにくい。計算かなあ。/シンゴジ・シンエヴァを反面教師にしてる（多分）点は評価されてもいいと思う。

[bluehand]

「アンパンマンは私刑を実行する犯罪者だ」という命題は正しいけど多分誰も取り合わないのだよ。上位のコンテクストを盛り込むことが必ずしも当を得た批評に繋がるかというと怪しい気がする

[kuzumimizuku]

自分が「軽い」、本批評が主に「無神経」「感動的なかたちで消費」などと評した要素、あまりに何もかも（設定も描写も台詞も）終始「軽い」ので意図的なのかもと思えてきた（確認したい気持ちとしたくない気持ち）

[RySa]

村上春樹を健全なアニメの世界に落とし込んだと言うのはあり得ると思う。ただ一方、天皇云々は神話を持ち出しただけでそこまで重視してないように感じた。後、所々宮崎映画へのオマージュあり。それとこの映画は傑作

[narukami]

芹澤さんが「きれいな場所」って言って鈴芽がキレ散らかすところ(キレ散らかしてはいない)はだいぶ重要なシーンだと思うんですよね(軽く触れるにはとどまっていないと思う)

[neofreudian]

死者が「不可視化される罪悪感」と天譴論への忌避感は原発誘致した福島の犠牲者への罪悪感だろうな…と思った

[tomo31415926563]

いやたかがボーイミーツガール娯楽映画じゃないですか？

[gcyn]

『筆者は映画『すずめ』について〜万一その聖典（カノン）化がなされてしまうのならばそれに叶う限り抗いたいと思っている／様々なテクストを匂わせ、引用し、もしくはちらりと触れ〜軽い参照の域を出ない』

[hideo54]

面白い

[burabura117]

これはほとんど同じことを感じたし、そういう解釈では正直グロテスクな映画だなとは思ったよね。ただ、そうじゃない解釈もできるようにはなっていて、エンタメとしてまとまってはいるし、面白い映画だなとは思った。

[dalmacija]

これは的を得た批評なのでは

[fuga_maito]

観客の期待の地平をいっさい裏切らないエンタメ大作である。←ここで終わってる話だと思うのだが。

[Phenomenon]

裏天皇は新海誠本で言ってたからまあ。「忘却」は避けられない残酷な自然現象として描かれていたと思うが、この人は人間が能動的に忘却を選ぶものと「解釈」していると思う。忘却してはいけないという考えの裏返しか

[n2sz]

裏天皇は監督のティーチインでの回答が元じゃなかったかなあ。なので結びつけて考えるのは変でもないかな。

[takahashim]

“2011年3月10日に東北を離れ、その後に東京を中心として展開した目を覆うような震災後言説に歯噛みし、そして2022年のいま東北に生活するという若干特殊な境遇にあった筆者による、過剰な読み込みなのかもしれない”

[bzb05445]

このひねくれ者め！（ほめてる）

[soylent_green]

後で読むかもしれない