[ 連載 ] フリーソフトによるデータ解析・マイニング第 27 回 R と多次元尺度法 1 .多次元尺度法とは 多 次元尺度法(MDS: multi-dimensional scaling)は、 個体間の親近性データを、 2次元あ るいは3次元空間に類似したものを近く、 そうで ないものを遠くに配置する方法で、データの構 造を考察する方法である。 多次元尺度法は計量多次元尺度法と非計量多 次元尺度法に大別される。計量多次元尺度法と は距離データを低次元に配置する方法で、非計 量多次元尺度法は、順序尺度のデータの類似度 あるいは距離に変換可能な親近性データを低次 元に配置する方法である。 MDS にも多くのアルゴリズムが提案されてい るが、古典的多次元尺度法としては 1950 年代 Torgerson の貢献が大きい[4]。 多次元尺度法をイメージ的に説明するのため、 近畿地方の地図を