気象庁は30日、南海トラフの地震に備えて紀伊半島沖に設置されている地震や津波を観測する海底ケーブルからデータが届かなくなったと発表した。復旧の見通しはたっていない。 ケーブルは三重県尾鷲市から沖合125キロ・メートルまで延びており、海洋研究開発機構(神奈川県)が運用している。地震計や津波計がケーブル上の20点に設置されているが、30日午前9時頃から、沖合50~125キロ・メートルにある16点からデータが届かないという。 同庁によると、津波の検知は最大で8分間遅くなる可能性がある。ただ、津波の高さや到達時間を推定する津波警報などは別の観測網のデータから求めるため、影響はない。