マイナンバーに関わるシステムトラブルを回避できたとしても、マイナンバーカードをはじめとする仕組みが普及しないと十分な効果が得られない。そのために政府がすべきなのは、技術や仕様をオープンにすることだ。 マイナンバーカードの技術は非公開 政府はマイナンバーカードを幅広く普及させて、公的個人認証(J-PKI)を企業に利用してもらう計画だ。であれば技術や仕様を公開して、幅広い技術者から問題の指摘や改善のアイデアを受け、安全性や利便性の向上に役立てるべきだろう。 ところがマイナンバーカードでは、技術や仕様をほとんど公開していない。J-LISの公的個人認証サービスのポータルサイトからダウンロードできる「利用者クライアントソフト」についても、技術仕様は非公開だ。 電子署名に詳しいラング・エッジの宮地直人氏は、「オープンソースのブラウザーであるFirefoxでは、マイナポータルへのログインができない」と指