大阪市立大の企画講座で講師を務めた際、学生に配るレジュメの一部を無断で削除され、表現の自由を侵害されたとして、徐龍達(ソヨンダル)・桃山学院大名誉教授(経営学)が大阪弁護士会に人権侵害救済を申し立てた。8月31日付。 市大は「担当教員が授業内容に沿わない部分を削除した」と説明する一方、表現の自由の侵害には当たらないとしている。 申立書によると、徐さんは2018年10月、商学部・経済学部の企画講座で講義した。担当教員は、徐さんが準備した講義のレジュメのうち約240字分を徐さんの了解なく削除し学生に配布した。直前に知らされたため抗議できず、講義で削除部分に言及することもできなかったという。 在日韓国人の徐さんは、国公立大への外国人教員任用を求める運動に先駆的に取り組んだことで知られ、17年に韓国の国民勲章「無窮花(ムグンファ)章」を受章した。講義のタイトルは「差別克服がもたらした韓国勲一等受章