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以前、「ロラン・バルト(Roland Barthes)は本当はロラン・バルトゥスと、最後の子音まで発音するのが正しい」と『現代思想』か何かで読んだことがある。たしかバルトは南仏出身で、南仏系の固有名詞は最後の子音まで発音するケースが多いはずだ*1。それにむかしラジオのフランス語講座で、フランス語ネイティヴの女性が、「ジュール・ミシュレについてなら、バルトゥスという現代のエクリヴァンが優れた本を書いています」と語ったのを聞いたことがある。 これが気になってフランス在住の知人に問い合わせたところ、「フランス人は固有名詞の発音にはあまりこだわらない」という返答があった。要するにバルトだろうがバルトゥスだろうがどちらでもかまわないし(実際、「バルト」でちゃんと通じたそうだ)、おそらくはストラスブール(Strasbourg)をシュトラスブルクとドイツ語風に発音しても、通じるし咎められることもないだろ
夕べ、出張先でヒマだったので、久々に書店に入ってみた。 で、ちょっとびっくりしたのが、平台に積まれたこの文庫本。 あ、Amazonの画像はまだ更新されていないのね。(2008.01.05追記)この記事を書いた時は、Amazonの書影は旧バージョンだったのですが、現在は新バージョンに変更されたようです。 映画化記念などで文庫本のカバーがリニューアルされることは良くあるけれど、どうやらこの「人間失格」、いまどきの中高生に読んでもうおうという戦略なのか、カバーイラストがこんなのになっちゃいまして。 いかん、いかんよ! 集英社ッ!! 「人間失格」だよ? 中学高校のクラスに、必ず一人や二人いる、世間を知ったような顔をしたメガネ君が「今のオレは本当のオレじゃない。誰もオレをわかってくれない」とかなんとかぶつぶつ呟きながら、「ハタチになる前に死んでしまいたい」などと妙な死への願望を抱きつつ、実は絶対死な
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