消費不況で小売り業界の不振が続く中、大手コンビニエンスストア各社の2009年2月期決算は軒並み増収増益になった。たばこ自動販売機への成人識別カード「タスポ」が08年春から導入された影響で、たばこをコンビニで買い求める客が増えたおかげだ。ただ、「タスポ効果」も前期限りの追い風。消費の本格的な改善傾向が見えない中、客足維持の重い課題を背負う各社は、あの手この手の対策を練り始めている。 セブン・イレブンは日用雑貨をスーパー並みに値下げ 「生鮮食品の販売も売り上げに寄与したが、タスポの影響がこれほど大きいとは思わなかった」。業界2位、ローソンの新浪剛社長は決算発表の記者会見で、たばこと一緒に飲料などを買う「ついで買い」の恩恵を率直に認めた。 5社で唯一の減益となった5位のミニストップは、タスポの導入が7月からと他地域より2カ月ほど遅かった首都圏中心の店舗展開のため、効果が限定された。阿部信行社長は
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