今日の日経に、次のような記事がありました。 生保、内部留保の積み増し急ぐ 株価変動などに備え (2013年9月16日 日経新聞) 記事の内容は「国内生保が準備金や積立金の積み立てを進めています」という話であり、実際、いろいろな名前の準備金や積立金が出てきます。これを、歴史的経緯も含めて、ちょっと整理してみましょう。 まずは危険準備金。これは死亡保険金の支払いが想定を超えて増えた場合に備える「危険準備金I」や、逆ざやリスクに備える「危険準備金II」など、4種類のリスクに対応して、保険業法上積立てが求められる準備金です。具体的には保険業法施行規則第69条第6項や、平成10年大蔵省告示第231号あたりが関係します。危険準備金は責任準備金の一部であり、したがって負債ではあるのですが、一般的には生命保険会社にとっての内部留保と見なされます。 この危険準備金、これ以上積み立ててはいけないという上限があ
(2013年1月21日 追記あり) 昨日あたりから、日本生命が今年4月以降も保険料を改定しない、との記事が飛び回っています。 かんぽ・日生、保険料据え置き 主力商品で4月以降(日経) 日生、保険料据え置きへ 各社は戦略練り直しも(共同) 日生、保険料据え置き=他社の価格戦略に影響(時事) まず、背景を説明しましょう。 生命保険(や一部の損害保険)は長期にわたって保障を行うため、保障のために保険料の一部を積み立てておかなければなりません。その積み立てを「責任準備金」といい、生命保険の場合はおおむね「予定死亡率」と「予定利率」の2つの率を元に計算されます。 責任準備金の積み立てがあまりに少ないと将来の保険の保障に支障をきたすので、責任準備金の計算に用いられる「予定死亡率」と「予定利率」については金融庁が実質的に指定しています。(なお、保険料の計算にも「予定死亡率」と「予定利率」が用いられますが
みなさま今年もよろしくお願いします。 年初めなので、2012年に生命保険業界で予定されていることをつらつらと記してみます。 1月1日:ジブラルタ生命、AIGエジソン生命、AIGスター生命の3社が合併 2008年の金融危機を経てAIGグループが日本の生保3社を売却しました。売却先は、アリコジャパンがメットライフ、エジソン・スターの2社がプルデンシャルグループとなっていました。このうち、エジソン・スターの2社は、2012年1月1日をもって、プルデンシャルグループ傘下のジブラルタ生命と合併しました。 これによって社名についていた「AIG」が公式になくなることとなり、名実ともにAIG離れが完成することになります。 合併前の直近(2011年9月末)の3社の総資産は、 ジブラルタ生命 43,496億円 AIGエジソン生命 23,284億円 AIGスター生命 13,897億円 となっていますので、単純合
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