「松井さんと吉村さんが負けたら大阪の成長が止まってまうで」 大阪維新の会の圧勝に終わった府知事・市長の「入れ替えダブル選挙」投票前夜、4月6日の難波・高島屋前。ごった返す土曜の夜のミナミの雑踏で、大阪市南部から来たという50代の男性は言った。スマホを手にした外国人観光客がひっきりなしに行き交う。 「関空がようなって、インバウンドもこれだけ来とる。万博かてこれからやのに、なあ」 その2週間前、市長選が告示され、本格論戦が始まった3月24日には、天王寺公園で幼児を抱いた30代女性に話を聞いた。 「維新になって大阪が明るくなったと、ママ友たちも言ってます。こうして子連れで遊びに来る場所もできたし、地下鉄のトイレもきれいになった。アナウンスも丁寧やし」 天王寺公園には4年前、民間委託で「てんしば」と呼ばれる芝生広場と商業施設ができた。市営地下鉄は、市が100%株主ながら、民間の新会社になって1年が