『マオ 誰も知らなかった毛沢東』(原題:Mao: The Unknown Story)は、ユン・チアン、ジョン・ハリデイ夫妻が2005-2006年に、世界各国でほぼ同時に刊行した毛沢東の伝記。日本語版(土屋京子訳)は、講談社で刊行。毛沢東の暗部を暴いた書として、当時の日本の嫌中ブームに乗って大ヒットし、現代中国の事情に疎い日本のマスコミ関係者やネット右翼ではもてはやされたが、[1]後述の通り矢吹晋のような専門家からは史書の誤読や偽史を含んでいると見なされている。 世界25ヶ国で出版され、欧米でも長くベストセラーの1位となり、日本語版も同年11月に出されて以来17万部を超える売上げを示した。なお訳者は前著『ワイルド・スワン』も担当している。 著者夫婦は、「同書の取材執筆は『ワイルド・スワン』以後10年以上の歳月をかけて行われ、冷戦時代は困難だったロシアとアルバニア所蔵の公文書、毛沢東と接触し
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