テクノロジーの進化がクラウドを普及させた。それに伴い、世界規模で越境する情報をどう管理するか、集積した情報を誰がどう利用するかといった論点が浮上している。クラウド型サービスの活用で課題となる法的・政策的課題を考える。 クラウドコンピューティングの台頭に伴い、新たな課題が明らかになってきた。大規模なデータを雲の上(データセンター)に集積する際に、複数の国の法律が適用される可能性があるということだ。クラウド型サービスを活用する企業や国は、従来のデータ管理とは異なる法的、政策的な課題に加え、ベンダーとの契約形態、法令順守のための監査、裁判対応にもこれまでと異なる考慮が必要になる。 本連載では、クラウド型サービスを適切に利用するための対処法や合意点を、サービスプロバイダー、周辺事業を手掛ける企業、ユーザー企業の各視点で考えていく。 クラウド型サービスの特徴 運用、管理業務を含むクラウド型サービスを