黒塗りを消す画像処理 大津市立中学2年の男子生徒が昨年、自殺した問題で、テレビに映った黒塗り文書の画像を視聴者が加工し、関係者の実名を割り出してネット上に流出させる事態が起きた。高画質が売りのデジタル時代にあって、放送局側の情報管理の甘さも浮き彫りになった。 ■市販のPCでも 黒塗り部分の解読は簡単にできるのだろうか? 画像解析や筆跡鑑定などを専門に行う民間の「法科学鑑定研究所」(東京都新宿区)を訪ねた。応対してくれた石橋宏典主任はあっさりと「市販のパソコンで、だれでもできます」。 新聞記事のコピーの一部をペンで黒塗りしてデジタルカメラで撮影、パソコンに取り込む。画像編集ソフトで明るさやコントラストを調整すると、元の文字が約1分で浮かび上がった。 石橋さんによると、黒塗りしても、印字したトナーがペンのインクをはじくため、実際には肉眼では分からない濃淡があるという。 また、デジタ